4得点を奪い勝利を決定づけた8回の猛攻撃。その口火を切ったのは、主将の中日・高橋だ。無死二塁のチャンスで初球、外角に甘く入ったストレートを捉えると、鋭いライナーが左中間を破った。リードを3点に広げるダメ押し打。果敢に狙った三塁は間一髪アウトの判定となり、与田監督のリクエストも実らなかったが、チームを勢いづける価値ある適時二塁打だ。
「チャンスだったので、あそこで1本打てたのが良かった」
この日は侍ジャパンの鹿取義隆テクニカルディレクターが視察に訪れていた。11月に行われる国際大会「プレミア12」の侍ジャパン一次候補にもリストアップされた高橋は、シーズン中ということもあり「特に意識はしていない」と話している。しかし無意識のうちにも、この勝負強さはいいアピールとなったに違いない。(井上洋一)