2019年2月24日日曜日

#15 傘会の功罪

今回は傘会の功罪について考察する。酒飲みながら書いているので後で少し訂正があるかもしれませんが・・・

傘会はプレーヤー同士が助け合ってみんなで仲良く富を得る、あるいは新人をサポートする素晴らしいシステムであると考えているプレーヤーが多い。しかし、それは本当に正しいのだろうか?

最近、「使わない服や靴を発展途上国の貧しい人に寄付しましょう」的なポスターを見かけたりすることが多い。まったく馬鹿げた主張である。良し悪しはともかく、意図した事が意図した通りの結果につながらなければ意味が無い。結果が全てである。動機や過程はどうでもよい。結果を確認・実現するためには、「自分が意図したとおりの結果になっているかどうかを検証する」能力と、「自分が意図したとおりの結果につなげる」努力が必要である。「なんとなく良いことしたから俺は良い人」と単純に考えるのは単なる思考停止に他ならない。

あなたが使い古した服や靴を発展途上国に送ったとしよう。それらの服や靴は怪しげなNGOを通じて現地の商人・汚職役人・独裁政権に二束三文で買い取られ、市場で安く販売される。その結果、消費者は質の良い製品を安く入手できる。しかし、服や靴を(現地の技術水準で)製造している現地の真面目な職人達が大きな損失を被ることはいうまでもない。当たり前だが、元手がタダ同然の商品に対抗できるはずがない。職人たちは続々廃業してその国の工業は衰退し、伝統は撲滅され、胡散臭い先進国のNGO・汚職役人・御用商人・独裁政権が刹那的な富を得るだけである。そのような国が平和と繁栄と安定を享受できるはずもなく、そのうち汚職・腐敗・内乱が勃発し、国民がさらに困るだけである。

貧しい人に対して無償援助を行うことは無意味であるばかりか逆効果である。依存性の高い麻薬と同じである。確かに、予期できない突発的な問題(自然災害等)に直面している人に援助の手を差し伸べることは賞賛・励行されるべきである。しかしながら、予測可能な問題に対しては、人間はできる限り自分の力で自分の問題に対処するべきである。

さて、前置きが長くなったけれども、傘会についても同様のことがいえる。

傘会で利益を得るメカニズムは非常に単純である。N人がそれぞれM個の箱を持参して傘会が行われた場合、傘会に参加した一人のプレーヤーが得る箱の数はM×N個になり、傘会に参加した全プレーヤーが得る箱の総数はM×N×N個になる。つまり、傘会で生みだされる富は参加人数の二乗に比例する。傘会では、参加人数が増えれば増えるほど生み出される富が多くなる。

このシステムを悪用してぼろ儲けする方法は何だろうか。シンプルな方法は複垢を作って箱を拾わせることである。これだけで箱会で得られる利益が複垢の数の分だけ倍増する。アカウントをK個持っている場合、そのプレーヤーが得る箱はK×M×N個になる。複垢が得た利益は市場を通じて送金すればCTB(Chat Trade Balance)に引っかかることはない。しかし、これだけでは傘会のシステムを悪用しつくしているとは言えない。

上述したように、傘会で得られる利益は(アカウント数)×(参加者が持ち寄る箱の平均数)×(参加人数)に比例する。全ての要素が掛け算で効いてくるため、各要素をできる限り最大化すれば傘会の利益を激増させることができる。そのために、以下に述べる方法を用いることは効果的であると考えられる。

  1. 複垢を多数作成する(Kを増やす)
  2. 大人数が参加する傘会を高頻度で実施する(Nを増やす)
  3. 複垢を総動員し、品質を無視してあらゆる場所に鉱山を建設しまくって自分や他人がいつでもどこでもメンテナンスできる環境を整える(Mを増やす)
  4. 傘会への「参加料」を設定し、参加者が持ち寄る箱の平均数を増加させる(Mを増やす)。
  5. 傘会こそがリソースゲームの醍醐味であり、プレーヤー同士のコミュニケーションを促進するだけでなく、新人プレーヤーの成長を促す、生産的かつ善良的で正当なプレー方法だと宣伝する(Nを増やす)

これらの方法を徹底することで、ごく狭い地域から世界ランキング上位のプレーヤーを多数輩出することはそれほど難しくないと考えられる。

しかし、ゲーム自体の持続性という観点から考えると大きな問題がある。特に大きな問題は、上述した(2)と(5)である。メンテで得られる傘を増やすために大量の鉱山が広範囲に無差別に掘られている場合、困るのは新規参入したプレーヤーである。新人プレーヤーはいきなり郊外に出かけてダイヤ鉱山を掘るわけでなく、まずは近場で粘土鉱山を掘ったり、石灰鉱山を掘ったりしながらゲームにはまっていくものである。乞食をするためにゲームをしているのではない。東京都内の一部の地域は傘目当てで建設された低品質鉱山で埋め尽くされており、鉱山を建設する余地が非常に小さい。大多数の新人プレーヤーは「早い者勝ちゲーム」だと認識してゲームをやめていくだろう。最近は複垢が発覚してBANされるプレーヤーが増えて都内の過密状態はややマシになってはいるものの、依然として新人プレーヤーが興味を持つようなゲームとはなっていない。傘会(と傘会にこだわるプレーヤー)は新人プレーヤーに害を与えているといっても過言ではないだろう。傘会は新人プレーヤーを一見助けているように見えるが、単に新人プレーヤーがゲームをやめるきっかけを作っているに過ぎない。傘会は麻薬のようなものである。一時的にゲームを盛り上げることができるものの、長期的な視点で考えれば、傘会はプレーヤーの新人プレーヤーのモチベーションを破壊する麻薬のようなものである。全てのプレーヤーは傘会への参加を慎むべきである。




しかしながら、傘会を悪用するプレーヤー達に大きな非があるとはいえ、新人プレーヤーが努力もせずさっさとゲームをやめるのはよろしくない。「リソースゲームは助け合いのゲーム」であるというプロパガンダは下らない幻想である。「傘会はリソースゲームの醍醐味であり、プレーヤー同士のコミュニケーションを促進するだけでなく、新人プレーヤーの成長を促す」は単なるプロパガンダに過ぎない。新規プレーヤーは、傘会を好む既得権益プレーヤーたちの美辞麗句に惑わされてはならない。リソースゲームはマフィアシステムが備わっており、マフィアHQがレベル10になれば欲しいものは他の高レベルプレーヤーからいくらでも強奪することができる。新人プレーヤーが傘会に参加する必要性はどこにも無い。

新人プレーヤーはマフィアHQが10になるまでは臥薪嘗胆し、いったん攻撃できる環境が整ったら派手に攻撃活動を行うべきであろう。いったん傘会に参加してしまったら、傘会で生じた人間関係に縛られてゲーム終了まで既得権益層への隷属を強いられることは言うまでもない。

傘会の罪だけを書いたが、傘会にはもちろん功もある。傘会は大量の化石を市場に供給してくれる。化石は攻撃犬の材料になるので、化石相場の下落はプレーヤーの攻撃活動を促進してくれる。プレーヤーの攻撃活動は活動的でないプレーヤーや弱小プレーヤーを淘汰し、プレーヤーのアクティビティを増大させてゲームを盛り上げてくれる。

次はリソースゲームのプレーヤーのアクティビティについて考察する。

2018年11月26日月曜日

#14 防衛に関するTips

市場封鎖について書こうと思ったが省略する。確かに市場封鎖は全プレーヤーが一致団結して行えば確かに効果を発揮するかもしれないが、日本人プレーヤーは全体の1/6程度であり、全国に散らばっている。そもそも地理的に離れていて、攻撃される可能性が低いプレーヤーにとってはどうでもよい事である。(経験的に)むしろ火に油を注いで遠くから火事場見物を楽しむプレーヤーのほうが多いので、市場封鎖の呼びかけは無意味であるどころか、攻撃者にとってはむしろチャンスである。

防衛に関するTipsは以下の通り。


  • 攻撃は最大の防御
攻撃者は鉱山・工場から資金を得ているだけでなく、攻撃活動からも多大な資金を得ている。抗争が長期化すればするほど、攻撃者が圧倒的に有利になっていく。この不利を覆すためには、自らも攻撃活動を行い、防衛資金を調達しなければならない。反撃あるのみである。相手の鉱山が反撃可能な場所になければ、近場の無関係なプレーヤーを襲撃してでも防衛資金を調達するべきである。

防衛ユニットは攻撃ユニットより安い。しかし、攻撃者が得る戦利品を考慮すると、ユニットの価格差に起因する防衛側のメリットはほとんど無い。APIを活用し、攻撃者がどれくらいの損害を受け、どれくらいの利益を得たのか正確に把握しなければいけない。楽観的な思い込みは危険であり、結果が全てである。戦果を正しく把握しなければ、旧日本軍のように撃滅の憂き目にあうだけである。APIは2500リクエストで500円ぐらいだったと思うが、500円分買えば事実上無限に利用可能だと思う。(ただし、超ガチ勢は除く)

  • 交渉は難しいが面白い。
交渉では相手プレーヤーの性格や考え方がハッキリ出るので面白い。「ゲームは楽しんだもの勝ち」である。交渉したいかどうかはともかく、せっかくだから最初に交渉を試みたほうが良い。決裂したら他の手段を取ればよい。(個人的に)この本は名著なので、読んでおいたほうが良い。感情の赴くままに喚き散らすことは無意味である。

  • 市場封鎖は無意味
単なる自己満足にすぎず、他のプレーヤーに市場封鎖を持ち掛ければ持ち掛けるほど攻撃者への支援が増えるだけである。ソファやベッドの上で指を動かすだけで危機から逃れられるわけがない。敵を打ち破るためには、頭と足を使うべきである。


次回は傘会の功罪について考察する。傘会の仕組みを巧妙に悪用することで、巨万の富を得るだけでなく、多くのプレーヤーからの”賞賛”を獲得することが可能である。その手法の具体的手口とゲームそのものに対する(悪)影響について考察する。

2018年11月21日水曜日

#13 交渉

交渉とは、「合意に到達することを目指して他人と討議すること」である。単なる話し合いやや罵り合いではない。つまり、相手と自分の主張・目的をそれぞれ正確に理解し、その違いについて明確に認識する必要がある。そのためには、交渉の当事者同士に、他人の主張を尊重する人格、自分の主張を曲げない強固な精神、そして双方の妥協点を見出す知性が必要である。

しかしながら、筆者の経験の範囲内では、Resources Gameで当方の攻撃に対して”まとも”な交渉を持ち掛けてきた(日本人の)プレーヤーは一人もいなかった。せいぜい、感情的かつゲーム的には全く無意味な呪いの言葉を公開チャットやPMで喚き散らすだけであった。それらの言葉をカテゴライズすると、以下なようなものばかりであった。


  • 「みんなで仲良くプレーしているのに何で迷惑なことするの?」
  • 「てめー自分の欲望のためにオレの鉱山攻撃すんじゃねーよ!」
  • 「攻撃して儲かるはずがない!ただの嫌がらせだろうが!」
  • 「構ってほしくて攻撃しているの?w」
等である。まったく馬鹿げた主張である。「Resources Game」はその名の通り"Game"であり、”Game”とは勝敗や優劣を明確にすることである。「Resources Play」ではない。攻撃者は単に利益を得て他人に勝つため・優劣を明らかにするために攻撃しているだけである。よって、上記の主張は攻撃者にとって以下の愚問と同義である。

  • 「僕たちは甲子園に出場するために仲良く頑張ってきたのに、何でホームラン打つの?迷惑だよ!」
  • 「てめー何でそんな嫌な将棋を指すんだよ!自分の勝利のために俺様の飛車を取るんじゃねーよ!」
  • 「漢なら直球で勝負しろや!変化球なんて意味ないだろ!」
  • 「実はオレのことが好きなんだな?ツンデレだなーこいつw」
要するに、自己中心的・わがまま・思い込み・自己陶酔である。間違っても上記のような言葉を攻撃者に投げかけてはいけない。いったん馬鹿だと思われたら絶好のカモだとみなされ、未来永劫攻撃され続けるだけである。現実を直視して発言するべきである。

平和を望む防衛者が攻撃された場合に行うことは、
  1. フレンドリーに話しかけ、攻撃者の目的を聞き出す。
  2. 攻撃者の目的が自分の目的と共存可能ならば、具体的な提案を行う。
  3. 攻撃者が提案を飲まない場合、抵抗(反撃・防衛)する意思を伝える。
である。具体的には、以下なような対策が考えられる。

自他の利益を最大化したいのであれば、
  • お互い防衛ユニットをHQ鉱山に配置せず、お互い攻撃しあう
事を提案するのが一番良い。全プレーヤーが計画的にお互いを攻撃しあっていれば、このゲームの資源総生産は1.8倍程度向上する。傘会よりも、より効率良くみんなが幸せになれる。

もし、現実的な制約のために上記の提案ができないのであれば、
  • 攻撃者の得た利益の一部(2-3割)を防衛者に還元する事を提案する。同時に、攻撃者が提案を飲まなければ防衛ユニットを配置する、と脅す
防衛ユニットを前回述べた方法で配置すれば、攻撃者の攻撃時間当たりの利益は低下する。理性的な攻撃者なら、提案を受け入れてくれる可能性が高い。実際、攻撃者も防衛者もどちらも利益を得られる。ただし、交渉が決裂した場合、防衛ユニットの配備コストの負担に加え、長期的な戦争被害を受ける可能性がある。

次回は市場封鎖について考察する。

2018年11月16日金曜日

#12 専守防衛

今回は、防衛ユニットの配置方法について述べる。

Resources Gameでは、攻撃ユニットの価格は防衛ユニットの価格よりも数倍高い。
そして、攻撃犬or番犬、ギャングor警備員、傭兵or精鋭部隊の強さはそれぞれ同じである。そのため、防衛ユニットをたくさん配置すれば、攻撃者が略奪を行ったとしても、攻撃者は(相対的に)大きな経済的打撃を受けると考えるプレーヤーはかなり多い。しかし、その考えは非常に甘い。以下にその根拠を上げる。

  1. 攻撃者は攻撃に応じた戦利品を得る。そして、”2番目の戦利品”の価値は攻撃チームの損失に比例する(この意味不明なルールは、もらったデータから判断する限り、2018年11月時点においても統計的には成り立っているようである。おそらく、攻撃チームの損失計算時に「時価」もしくは「KI price」の攻撃ユニット価格のどちらかが確率的に選ばれて計算に利用されている)。つまり、攻撃者はその攻撃ユニットの損失の大部分を戦闘の戦利品で補填できる。そのため、攻撃者の経済的損失は実はとても小さい。攻撃・防衛ユニットの価格差に起因する防衛側のアドバンテージは皆無だと考えてよい。
  2. 攻撃のメカニズムを把握しているプレーヤーにとって、防衛ユニットが大量に配置されている鉱山を攻撃して200%近くの戦利品ボーナスを得ることは非常に簡単である。防衛ユニットが多く配置されている鉱山を攻撃する場合、防衛ユニットが少ない鉱山よりも勝敗の確率的な揺らぎが少ないため、勝利のために必要な最低限の攻撃ユニット数を簡単に推測することができる。つまり、攻撃者は非常に高い戦利品ボーナスを得ることができる。
  3. 攻撃者は日常的に多数のプレーヤーを襲撃して富を得ている。一部の防衛者がHQ鉱山にいくら防衛ユニットを配置していたとしても、近隣の他のプレーヤーが防衛ユニットを配置していなければ、攻撃者は近隣のプレーヤーへの攻撃で得た収益を鉱山への攻撃(=高レベル防御鉱山への攻撃)につぎ込むことができる。防衛ユニットを多数配置すれば確かに攻撃者の利益は減る。しかし、トータルで見た場合、攻撃者が損失を被ることはまずない。経済的な体力は攻撃者のほうが高いので、防衛ユニットの配置を続ける防衛側プレーヤーはそのうち経済的に疲弊する。
専守防衛で攻撃者の略奪を抑止するためには、以上の問題点に「できる限り」対応する必要がある。

上の(1)の問題に対してはプレーヤーはどうすることもできない。理不尽な開発者を呪う以外にできることは何もない。しかし、(2)と(3)の問題に対しては、ある程度対応策を取ることが可能である。

まず、(2)の問題に対する対応策を述べる。攻撃者が高い戦利品ボーナスを得るためには、攻撃ユニットの投入数を正確に見積もる必要がある。ギャングや傭兵は調達コストが非常に高いため、攻撃者は攻撃犬を利用することが多い。そして、攻撃者が攻撃犬を効率的に利用するためには、その投入数を事前に正確に計算する必要が生じる。そのためには正確な暗算能力が必要である。ならば、「攻撃者が面倒くさい暗算をしなければならない状況」を作り出せばよい。面倒くさいことを解決するためには時間がかかる。そして、時間をかければかけるほど、時間当たりの攻撃収入は減ってしまう。人間は本質的に怠惰なので、面倒くさい状況に直面することを避ける傾向がある。攻撃者に面倒くさい暗算を強制するべきである。そして、攻撃者にとって「嫌な存在」になるためには、「防衛ユニットの配置数をランダムにする」・「警備員や精鋭部隊をランダムに配置し、その防衛力が配備された番犬の戦闘力と『統計的に同じであるけれども、その分散は非常に大きい』ようにランダムに配置する」ことが重要である。具体的な配置方法については、以前書いた攻撃に関する記事を参考に考察していただきたい。高校レベルの数学ができれば十分対応策を取ることができる。筆者は「強者が弱者を略奪して貪る弱肉強食の世界」に興味はあるが、「弱者が繁栄と平和と安定を謳歌する世界」に興味は無い。自分の身は自分で守るべきである。

(3)の問題に関しては、被害者同士の協調が必要である。被害者が全員そろって防衛ユニットを配置すれば、攻撃者は非常に困った状態に陥る。とはいえ、各プレーヤーはそれぞれ異なるモチベーションでゲームをしているので、かならずしも要請どおりに防衛ユニットを配置してくれるとは限らない。防衛ユニットの配置は防衛ユニットの調達コストだけでなく、永続的なメンテナンスコストの増大を強いる可能性があるからである。実際、被害者側がわざわざ鉱山を防衛する必要性はそれほどない。特に、HQ10を達成したプレーヤーや、HQ10を目指しているプレーヤーは惰性でゲームを続けていることが多く、わざわざ防衛ユニットを配置することを望まないことが多い。防衛力の増強を行わないプレーヤーがいる場合、そのプレーヤーを皆で寄ってたかって積極的に攻撃する事を勧める。防衛ユニットを配置しないプレーヤーの鉱山は攻撃者にとって安定的な資金源となるため、防衛ユニットを配置しないプレーヤーは攻撃者に協力する裏切り者と考えてよい。「裏切り者」に対して継続的かつ日常的に攻撃を行えば、攻撃から最低5日間は攻撃者が彼らの鉱山から得る事ができる戦利品の量が大幅に減少する。つまり、攻撃者は重要な資金源を断たれて攻撃ができない状況に追い込まれることになる。

以上の事項に留意していれば、攻撃に対してある程度の抑止力を発揮することができる。

次は、攻撃者に対する「交渉」について述べる。

2018年11月6日火曜日

#11 反撃



今回は反撃の方法について述べる。ただし、筆者は攻撃プレーを楽しんでいたけれども、被害者から脅威と呼べるような反撃を受けたことはなく、一方的に攻撃を楽しむことができた。そのため、必ずしもここで述べる反撃の方法が最適であるとは限らない。実際に経験していないことは、例え理屈に合っていても、それが必ずしも正しいとは限らない。多少の不備があってもご容赦願いたい。

防衛者が攻撃者に対して反撃することは非常に簡単である。資源をすべて売り払い、攻撃ユニットを調達して攻撃者の本社を攻撃すればそれでよい。しかし、かなり高い確率で惨めな敗北を喫し、馬鹿げたバンザイ突撃だと攻撃者に嘲笑される結果に終わることは目に見えている。

戦闘に勝つためには準備が重要である。敵と自分の違い(戦力差)を知り、その差を埋め、事前に優位な立場に立っていなければならない。まず、攻撃をたしなむプレーヤーと防衛者の違いについて考察する。この比較の前提として、防衛者は他のプレーヤーをほとんど攻撃したことがなく、他社との協調的なプレーを好み、レベルやランクの高さがプレーヤーの実力に比例していると信じ込んでいる高レベルプレーヤーであり、一方攻撃者は攻撃経験の豊富なプレーヤーだと仮定する。


  1. 経済力:攻撃者は、足を使って複数のHQ鉱山を自由気ままに攻撃し、膨大な利益を得ている。一方、防衛者はたまに行われる傘会で些少な利益を手にしているに過ぎず、その利益すらも無意味な工場投資やHQ10投資につぎこんでいる。この経済力の差は戦闘結果に大きく影響する。
  2. 戦闘力:攻撃者は無用な工場投資やHQ10投資を抑制し、攻撃ユニットの備蓄に励んでいる。一方、防衛者は無意味な工場投資やHQ10投資に熱をあげ、反撃に必要な攻撃ユニットを備蓄しておらず、防衛ユニットの在庫もほとんど存在しない。攻撃・防衛資源・戦闘経験の差は戦闘結果に大きく影響する。
  3. 行動力:攻撃者は日常的に足を使って移動し、攻撃を行って利益を上げている。一方、防衛者はたまに傘会に出かけるだけであり、(ごく一部の行動的なプレーヤーを除いて)外に出て鉱山を掘ったりすることはあまりない。この行動力の差は、戦闘結果に大きく影響する。
  4. 協調力:攻撃者は少数派である。新聞の一面を飾るような攻撃者達は、少数派であるがゆえに、自らが「アタッカー」という「陣営」に所属していると認識しており、国境を越えて緊密な情報交換や攻撃資源の融通を行っている。一方、防衛者の視点で見ると、このゲームには明示的な「陣営」が存在しないため、普通のプレーヤーは自分の会社のことしか考えない。傘会のためにお互いを利用しているだけであり、一致団結した行動は見られない。そのため、暴虐な攻撃者に対する反撃のためのカンパを募っても、どんなに多くてもせいぜい数十兆ドル未満の反撃資金しか集められない。攻撃者は被害者から強奪した資金・資源を利用して防衛力を増強し続けている可能性が高く、さらには攻撃者側と防衛者側の戦闘経験の差があるため、防衛者が攻撃者に対して有効な反撃を行う事は不可能である。


防衛者が攻撃者に勝てる要素は一見まったく存在しないように思えるが、不利を打開する方策は確実に存在する。攻撃者の戦闘力の源泉は、他社から強奪した資源に基づく経済力にある。ならば、その経済力に打撃を与えることが最も合理的である。

防衛者が反撃を行う前にしておくべきことは、”反撃の対象となる攻撃者”が日常的に攻撃している被害者のHQ鉱山を、攻撃者よりも早く、かつ日常的・継続的に攻撃し続けることである。

鉱山は一度攻撃されたら以後24時間は誰からも一切攻撃されないという特性を持っている。そして、24時間が経過して攻撃者がその鉱山を攻撃しても、攻撃から5日間という回復期間を経ていなければ得られる戦利品の量は激減する。このルールは、最初に攻撃したプレーヤーと次に攻撃を行ったプレーヤーが異なっていても成立する。つまり、攻撃者にとっては、自分の家畜を突然他人に奪われるようなもので、大損害である。

事前に攻撃者の攻撃パターンを調べ上げておいて、攻撃者が攻撃ルートを巡回して攻撃を完了する前に、ターゲットとなるであろうHQ鉱山を自分自身が襲撃しておけば、攻撃者に資源が渡ることを防ぐことができる。二重の被害者となるプレーヤーには気の毒だが、自分の身は自分で守るものである。それほど気にする必要はないだろう。この行為を継続することで、上で述べた経済力・戦闘力・行動力・協調力の不利を克服することができる。

この行動を続けることで、攻撃者の経済力は大きな損害を受ける。一方、防衛者には反撃のための資金と資源が貯まっていく。この行動を継続することで新聞の一面を飾る日が来ることは間違いない。そうなれば、世界的なマフィア達から声がかかるので、反撃のために有用な情報や資源を手に入れることができる。その結果、攻撃者との差は逆転していることだろう。後は、以前書いた記事を参考にして攻撃者の鉱山を攻撃し続ければよい。

長々と述べたが、要は攻撃者よりも強くならなければ反撃は不可能だということである。

次回は、専守防衛の方法について述べる。

#10 攻撃者への対抗手段

一日一度のメンテナンスを行っている限り、いくら攻撃されても大した実害はない。

攻撃者は利益が得られるから攻撃しているだけである。連日攻撃を継続して戦利品の獲得量が減ることは望ましくないので、理性的な攻撃者が採算を度外視した攻撃を毎日続けるとは考えられない。ただし、防衛側が攻撃者を煩わせるような対抗手段を講じた場合は別である。何ら対抗手段を取らないプレーヤーは攻撃者にとってただの家畜にすぎず、敵意の対象になりえない。実際、攻撃者に対して無抵抗を続けていても防衛側に大した被害は無い。しかし、なんらかの対抗手段で攻撃者に立ち向かうプレーヤーは攻撃者にとって敵意の対象となりえる。つまり、反撃や防衛は攻撃者の攻撃衝動を促進する極めて危険な行動である。平和的なプレーを望むプレーヤーは黙って殴られ、無抵抗で攻撃者に資源を奪われ続ける事を甘受するのが最も合理的である。

しかしながら、自分自身の経験で言うと、自社の鉱山を攻撃されると何故か怒りを感じるプレーヤーが一定数存在する。彼らは、自分が苦労して掘った鉱山は自分の所有物(テリトリー)であり、他社の攻撃によって自分のテリトリーが棄損されたと考えるようである。

鉱山はゲームを楽しむためのアイテムに過ぎないことは明白である。サッカーやバスケットやラグビーでボールを相手に奪われたり、将棋やチェスで相手の駒を奪われたりするたびにいちいち騒ぐようなものである。ボールでも将棋の駒でも資源でも鉱山そのものでも、強者が弱者から奪い取るだけのことである。

穴掘りの苦労がどうとか、仲間との思い出がどうとか、無意味な話をPMや公開チャットで喚き散らす事は無意味である。そんな苦労や思い出は攻撃者にとってはどうでもよいことである。攻撃されるのが嫌ならば、ゲーム的に意味のある何らかの対抗手段を講じる必要がある。泣き叫ぶだけで何も行動しないプレーヤーは、泣いていれば誰かが助けてくれると思っている幼児のようなものである。理性的で行動的なプレーヤーはそのような愚行は慎み、他プレーヤーからの攻撃に対して自らの知と暴を駆使して攻撃に対抗すべきである。

攻撃者に対する対抗手段として、以下の4つについて論じる。

  1. 反撃
  2. 専守防衛
  3. 交渉
  4. 市場封鎖
活動的な人は1(反撃)、数学が好きな人は2(専守防衛)が最も効果的である。コミュ力のある人は3(交渉)を選択するべきである。群れる以外に特に何もできない人は4(市場封鎖)を選択したほうが良い。

次回は、1.反撃の方法について考察する。

2018年10月29日月曜日

#9 鉱山を防衛すべきか?

Resourcesでは、防衛ユニットを利用することが可能である。攻撃者が、強力な防御力をもつ鉱山を襲撃する場合、攻撃者は大抵の場合損害を受ける。その結果、攻撃者の得る利益は減少する。さらに、攻撃者の攻撃技術が未熟ならば、極めて大きな損害を被る可能性もある。そのため、防衛ユニットの存在は一見、攻撃者に対する抑止力になっているように見える。

しかし、防衛ユニットの存在は、攻撃者にとって(大抵の場合)大した脅威ではない。
なぜなら、攻撃者は防御力の高い鉱山をわざわざ攻撃する必要はないからである。もちろん、全プレーヤーが防衛ユニットを全ての鉱山に配置すれば攻撃者にとって面倒なことになるが、攻撃者は狙いやすい相手だけを狙って攻撃を実行する自由がある。来るか来ないかわからない攻撃者に対して防衛側が備えることは無意味になることが多い。攻撃者にとって、「替わりはいくらでもいる」状態である。また、防衛側が防衛ユニットを配置すると余計なメンテナンスコストがかかるが、攻撃者が攻撃してこない限りこのメンテナンスコストは永続的に防衛側に負担を強いることとなる。それどころか、攻撃技術にそれなりに精通している攻撃者を相手する場合、防衛ユニットを過剰に配置することで、かえって攻撃者の利益を増やしてしまう結果になることすらあり得る。

一日一度のメンテナンスをちゃんと行っている限り、防衛ユニットの配置は必要ない。

しかし、世の中には負けず嫌いな人々がある程度の割合で存在する。これらの人々のために、効果的な反撃方法や、防衛ユニットの配置方法を紹介する。