ヤクルト・山田哲が新たな偉業を球史に刻んだ。先頭の4回に今季30回目の盗塁に成功。すでにリーグ3位タイの31発を放っている男が、史上初4度目のシーズン30本塁打&30盗塁を達成した。
「シーズン前から目標にしていた。達成できてうれしい。記録を作ることは素直にうれしい」。西武・秋山幸二の3度を超えたプロ野球新記録。それだけでは終わらなかった。6回にも盗塁を成功。南海・広瀬叔功が1964年にマークした31連続成功のシーズン記録に並んだ。さらに昨季から続く日本記録の連続盗塁成功も36に更新した。
「いけるときにいく」。そんな男がしびれた盗塁がある。2016年9月6日のDeNA戦(横浜)。そのシーズン30盗塁目だ。「スタートも中間走もスライディングも完璧。反応と準備、全部詰まった自分のベスト」。バッテリーはこの日と同じ井納と戸柱だった。 山田哲はその年に史上初となる2度目のトリプルスリーを達成。試合終了時点で打率は2割7分5厘だが、2連続4度目のトリプルスリー達成へ前進を続ける。(小林良二)