海が赤色に、中国資本の工場から汚泥流出 パプアニューギニア
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【8月29日 AFP】パプアニューギニアにある中国資本のニッケル工場から、有害物質が含まれる恐れのある汚泥が流出して海が赤く染まった。これを受けて当局は、工場付近一帯を立ち入り禁止にした。
鉱物資源庁は29日、バサムク湾(Basamuk Bay)の一部に非常線を張って立ち入りを制限したこと、また環境被害の規模を把握するため緊急検査を実施していることを発表した。
汚泥はラム・ニッケル(Ramu Nickel)の精錬工場のタンクから1時間近くにわたりあふれ出たとされる。これにより、海水と沿岸一帯が赤褐色に染まった。
数千億円規模の同工場は、電気自動車のバッテリーをはじめ、電池に広く使用されるニッケルの採掘および精製に携わる国営の中国冶金(やきん)科工集団(China Metallurgical Group)が運営している。
鉱物資源庁は「村民が近づいたり、被害区域で漁をしたりしないよう」対策を講じた一方、捜査員らが「毒性や酸性度など、汚泥の性質」と重金属の流出の有無の見極めに当たるとしている。
汚泥の流出があったのは、24日午前4時半(日本時間同3時半)とみられているが、同日午後まで通報されなかった。
当局は26日にようやく現地入りし、後にジョンソン・トゥケ(Johnson Tuke)鉱業相も同地を訪れた。
汚泥流出の原因は現時点では不明だが、汚泥用のポンプやパイプの故障の可能性に言及している報道もある。(c)AFP