ここから本文です

日々のコト♪♪

書庫全体表示

fascinating 2

会場はギョン君の会社の系列ホテル
国内有数の高級ホテルのラウンジ

「チェギョン!」
ラウンジの前 ガンヒョンが待っていてくれた
「良かった、無事に来れて。あの皇太子殿下の事だから急に駄目だ!…とか言うかと思っていたのよ」
「流石にそれはないわよ」
お互いに笑ながら招待状を受付に渡す
「殿下がすんなり出してくれたわね?」
「それがシン君、急な公務が入って私が出掛ける時には居なかったの」
「ヘぇ~、それはラッキーだったじゃない」
ラッキー
確かにラッキーだった
衣装部屋を出て執務室に居るシン君に「行って来ます」
てドキドキしながら言いに行ったらシン君は居なく拍子抜けした私にコン内官おじさんが
「殿下は急な公務が入りお出掛けになられました。妃宮様にこちらを渡すようにと」
一枚の紙を渡した
そこにはシン君の綺麗な字で


皇太子妃 シン・チェギョン

嬉し過ぎて羽目を外し高校生の頃のように飛び跳ねないように

皇太子 イ・シン


「子供じゃないんだから飛び跳ねたりしないわよっ!」
唇を尖らせ文句を言う
「殿下は妃宮様が大切でがご心配なんですよ。どうか殿下の気持ちをお忘れないよう楽しんで来て下さいませ」
と コン内官おじさんが柔らかく微笑んで言うから
…ちょっとだけ胸がチクリと痛んだ
自分でデザインしたこのちょっと大胆なドレスの存在を内緒にしてる事が
心配してくれるシン君に申し訳なくなって…

大丈夫
絶対にバレない

自分に言い聞かせコン内官おじさんに素直に
「はい。行って来ます」
と返事をしてシン君の気持ちを綺麗に折りバッグに滑り込ませ車に乗ったんだ



「デザイナーシン・チェギョンのドレス今夜は拝見出来るのかしら? 皇太子妃殿下」
ガンヒョンがふざけたように笑い私を見る
「もちろんよ」
肩に掛けてるショールをスルリと滑るように外した
その瞬間…

「えっ?」
「うわぁ~っ」
「綺麗!」

周りに居る人たちの歓声や息を飲む声
その声にちょっと気持ち良くなった私は優雅に回ってガンヒョンにドレスをお披露目したんだ
「チェギョンあんたそのドレス!」
ガンヒョンがメガネの奥の目を真ん丸ににして驚いてる
「どう?」
「どうって…大胆なデザインにしたわね」
まだ驚いてるガンヒョンに不安になり眉毛を下げ聞いて見る
「とんでもない!似合いすぎよ!!チェギョンの白くて綺麗な背中がより一層際立って…女の私から見ても本当綺麗よ」
「へへっ。チェ尚宮お姉さんも褒めてくれたんだ」
「本当に綺麗。ただ、このドレス姿は絶対に殿下には見せられないわ」
「ガンヒョンも同じ事言うのね」
「同じ事?」
「うん。チェ尚宮お姉さんと」
後ろに控えているチェ尚宮お姉さんをチラリとガンヒョンが見た
「そりゃあの殿下を知ってい人間なら言うわよ」
ガンヒョンとチェ尚宮お姉さんが視線を合わしお互いに小さな溜息を吐いた
「チェ尚宮、私がしっかりチェギョンを見張るので安心して下さい」
「ガンヒョン様、どうぞ宜しくお願い致します」
「任せて下さい。私も嫉妬した厄介な殿下に絡まれたくないので」
「もう、何わけわからない話してるのよ。早く行こうよ ガンヒョン!」
チェ尚宮お姉さんとしみじみ話してるガンヒョンの腕に絡ませる
「はいはい。わかったわ」
「ガンヒョン様、宜しくお願い致します。妃宮様、どうか何事もなく楽しんで下さいませ」
一例するチェ尚宮お姉さんにショールを渡し
「はい! 楽しんで来ます」
能天気に返事をしガンヒョンと共にラウンジに消えた

「妃宮様、ご自分の魅力を十分認識なさって下さいませ。殿下の人一倍嫉妬なされる性格もお分かりください…」

チェ尚宮お姉さんの言葉は
私ではなくガンヒョンに届いて
ガンヒョンは横で小さく溜息を吐いた

「ガンヒョンさっきから溜息ばかりね?あ! ひょっとしてギョン君と喧嘩した?」
ウエイターからシャンパンを受け取りガンヒョンを見る
「チェ尚宮の苦労がよくわかるわ。あんたのその能天気 時には罪よね」
呆れたように言ってガンヒョンもシャンパンを受け取った
「なによもぉ~」
頬を膨らませプリプリしてると
「チェギョン! 綺麗ね~!」
「今日のチェギョンはセクシーで素敵!」
スニョンとヒスンが来て
私のドレス姿に大興奮し騒きだした
「チェギョンの肌は真っ白だから羨ましいわ」
「白くて滑らかで見惚れちゃう」
「2人とも何おじさんみたいな事言ってんのよ」
てガンヒョンに言われ4人で笑っていたら

「本当、今夜のチェギョンはセクシーだな」

後ろから名前を呼ばれドキッとした
シン君とは違うちょっとハスキーな低い声
妃宮様でも妃殿下でもなく
チェギョンと呼ばれた声に振り向いた

「あ…ヨンファ」

そこには黒の細身のスーツ姿の同級生が
居た

カン・ヨンファ

綺麗に通った鼻筋に
大きな瞳に
高校生の時と違ってミルクティー色に染め柔らかそうなパーマヘア
…あの頃より大人になった同級生

ヨンファ
1年生の時に淡い恋心を抱いていて相手
男女関係なくみんなと騒いでいた1年生の頃
付き合いたいとか気持ちを伝えたいとか、そんな気持ちなんてなく
楽しく毎日過ごせたら…てあの頃は思っていたんだ
2年生になってヨンファに彼女が出来て自然と話す機会もなくなって
ヨンファと彼女が別れたって聞いた3年生の時に、私はシン君と結婚して…
こんな風に話すのは久しぶり


「久しぶり チェギョン。…あ、チェギョン妃殿下って呼ぶべきかな?」
無邪気な笑顔は甘くて…
ドキドキしてる私が居る
「チェギョンでいいわ。今日はシン・チェギョンとして来てるんだから」
ドキドキしてる鼓動を気付かれないように微笑んだ
「良かった。どう 呼べばいいかドキドキしてんたんだ」
舌を出して悪戯っ子のような顔のヨンファはあの頃と何も変わってなかった
一瞬にして懐かしさに包まれる

「そう言えばヨンファ、モデルしてるんでしょ。最近よく雑誌でみるわ」
ヒスンが前に言ってた
高校卒業してすぐにスカウトされて、モデルデビューしたって
そうだ
あの雑誌の記事にもランクインされてたわ
《セクシーな男性TOP10》
確か…4位?5位?だったはず

「今ヨンファは人気モデルで忙しいのよね?」
「ヨンファ ますますカッコ良くなって王子様みたい!」
ヒスンとスニョンがキラキラした眼差しで見上げてうっとりしてる
「王子様って…本物のお姫様の前で言われると照れるんだけど」
「やめてよ お姫様なんて」
「お姫様だろ? 今日のチェギョンはセクシーで可憐で…素敵だよ」
絡んだ視線は熱っぽくて
鎮まっていた鼓動が速くなる
吸い込まれそうなヨンファの甘い瞳
「あははっ!ヨ、ヨンファったら何言ってるのよ!相変わらずチェギョンをからかうのが好きね」
態とらしく笑うガンヒョンの声が私を連れ戻す
「そ、そうよ!からかうなんてヒドイわ」
「…バレた? からかったって?」
悪戯がバレた時のヨンファの笑顔
やんちゃな男の子の笑顔

「本当にからかったの?? 信じられない!」
唇を突き出しプクって頬を膨らませヨンファの肩を叩こうとしたら
「その顔! 変わってないな チェギョン」
手を掴まれた
身長を屈め私と目を合わせるヨンファ

ドキッ!

余の近さに大きく心臓が飛び跳ねる

「オレ、チェギョンのその顔す」

「キャアーッ!!」

ヨンファが何か言いかけた言葉は
突然の悲鳴のような歓声で掻き消された
と同時に
私の身体全身に伝わる感覚
射抜くような
冷たく刺さるような
空気と視線

その正体がなんなのか…
この歓声がなんなのか…
鈍い私にでもすぐにわかった

「殿下よっ!」

…どう…して?


歓声の方に目を向けると
ギョン君 イン君 ファン君
そして…シン君
華やかで洗礼されたスーツ姿の4人が居る

高校の頃 皇太子と御曹司3人の4人組は学校ではいつも目立ち女の子達の憧れだった
その光景が今ラウンジのここでも変わりなく羨望の眼差しを向けられていた


「どうして 彼等がいるのよ?」
ガンヒョンも突然の皇太子と御曹司達の出現に驚いている
「ガ、ガ、ガンヒョン? どうして?」
なんとも情けない声が私の口から出たと同時に

「あっ! ガンヒョ~ン!!!」

ギョン君の明るい声がラウンジ中に響いた
嬉しそうにガンヒョンに駆け寄って来るギョン君
その後ろからファン君、イン君がニヤニヤと笑いながら歩いて来て
ちょっと遅れてその後ろを
完璧な皇太子スマイルのシン君が優雅に歩いて来た

…シン君 目が笑ってない


その異様な空気の中私はゴクリと喉を鳴らし息を飲んだ

私の横に来るとシン君はゆっくり私から視線を外し
鋭い視線を向け

「いつまで僕の妻の手を掴んでいる気ですか?」

ヨンファの腕を掴み払い除けた

腰を引き寄せられたシン君の腕の力に小さく身震いが起きる

「あ、すみません。つい高校の頃を思い出して。あの頃はふざけてよくしてたもので」
柔らかく笑ってふざけたように言うヨンファ
「高校の頃と今はチェギョンの立場も違います。気を付けて頂きたい」
シン君も柔らかく微笑みながら言うけど
鋭い視線と低い声
「そうでした。チェギョンは妃殿下でしたね。考えもなく申し訳ありません」
甘い笑顔で言うヨンファの声も低い

「理解して頂ければいいんですよ。
それとチェギョンと呼ぶのもやめてもらいたい。彼女をそう呼んでいい男は…俺だけですから」

ヨンファだけじゃなく
そこに居た誰もがシン君の言葉に息を飲んだのがわかる
シン君が人前で『俺』って使う時は
もう完璧にイライラしてる時…
ガンヒョンもヒスンもスニョンもわかってるはず
もちろん付き合いの長い御曹司3人も…
その証拠にさっきまで面白そうにニヤニヤしてたファン君とイン君の表情からその笑みが消えた

この空気
…耐えられない


「ねぇ! どうしてギョン達がここに居るのよ?」
ガンヒョンがこの空気の流れを変えるようにギョン君に詰め寄った
「そ、そ、そうよ! このパーティーは美術科の生徒のみのはず!」
「ギョン君達は来れないのよ」
スニョンもヒスンもこの空気を変えたく捲し立てるように言った

「あ~ それがその~…俺、今夜がパーティーでラウンジ貸切なのすっかり忘れて、今夜このホテルのラウンジで飲もうぜって3人に連絡しちゃって…来たらびっくりで…いやぁ~うっかりだ。あははっ…」
棒読みで一気に言ったギョン君


…ギョン君 演技下手

ガンヒョンだけではなくここに居る皆がギョン君の下手な演技に唖然としてる
いたたまれなくなったギョン君はウエイターからシャンパンを奪うように取り一気に飲み干した

「ま、そういうこと。今日突然ギョンからここのホテルのラウンジで飲まないかって連絡来て、偶然にも4人共時間が合ってここに来たら偶然にも美術科のパーティーと鉢合わせになって、僕らも驚いたよ」
「うんうん。偶然って重なるよなぁ~」
フォローするファン君に2杯目のシャンパンを飲んでるギョン君が盛大に頷いた
…偶然
そんなわけないって皆がわかっているけど
誰もが何も言えない
「あははは、偶然ね~」
「あるよね~偶然が重なること」
スニョンもヒスン渇いた笑をしてシャンパンを飲み干した

偶然じゃなく…
御曹司3人が仕掛けた…いや、皇太子が仕掛けた必然
分かってはいるけど恐ろしくて言えない

「プッ!!」
ヨンファが突然吹き出した
「偶然じゃなく必然だろ? 皇太子殿下」
不敵な笑でシン君を見てヨンファが続ける
「大切な妃殿下が心配で御曹司に猿芝居までさせてここに来たんじゃないですか? ま、気持ちは分かりますよ。ただでさえ魅力な妃殿下がこんなにも魅惑的なドレスを着たら殿下じゃなくても心配になる」
シン君の頬がホンの一瞬引きつって空気がまた凍る
ギョン君の下手な演技で少し和らいだのに…


「ヨンファ何言ってるのよ!私に魅力なんてないわよ…はははっ」
引き攣り笑をしてヨンファに目で訴える

もうこれ以上シン君に絡まないで!

ヨンファの目の奥がフって柔らかくなり
あの悪戯っ子のやんちゃの目になった

「妃殿下は高校の頃から魅力で可愛らしかったですよね。よく笑うしからかうとすぐ膨れて…あ! 殿下はご存知なかったですよね? あの頃の殿下は妃殿下にとても冷たかった。よく泣いてましたよ 妃殿下は…。あんなに泣かせていた殿下が今では妃殿下の傍を離れるのが嫌ときている。男は女によって変わると言いますが…本当ですね。殿下」

挑発的に口角を上げるヨンファ
シン君が奥歯にギリって力を入れヨンファを見据える


…ダメだ
もうこの雰囲気
私は息をする事も出来ない…

顔アイコン

顔アイコン・表示画像の選択

絵文字
×
  • オリジナル
  • SoftBank1
  • SoftBank2
  • SoftBank3
  • SoftBank4
  • docomo1
  • docomo2
  • au1
  • au2
  • au3
  • au4
  • 名前
  • パスワード
  • ブログ

開くトラックバック(0)

本文はここまでですこのページの先頭へ
みんなの更新記事