【ベネチア共同】世界三大映画祭の一つ、第76回ベネチア国際映画祭が28日(日本時間29日未明)、イタリア北部で開幕し、カトリーヌ・ドヌーブが主演した是枝裕和監督の新作「真実」が開幕上映を飾った。日本人監督作の開幕上映は同映画祭で初めて。同作は最高賞「金獅子賞」を競うコンペティション部門に出品されている。
是枝監督はドヌーブや出演者のジュリエット・ビノシュとレッドカーペットを歩いて会場入り。上映中は随所で観客から笑いが起きていたといい、是枝監督は「オープニングは映画祭のスタートを決める大役。その役割は果たせたかなと思います」と、ほっとした様子で話した。
「真実」は、ドヌーブ演じる大女優とその娘(ビノシュ)の関係が中心のドラマで全編フランスで撮影された。
開幕式に先立ち行われた公式会見で、ドヌーブは「この役は私とはかけ離れています。だから、演じるのは興味深く愉快な経験でした。是枝監督と撮影できて幸せでした」と語った。
他に米俳優イーサン・ホークらが共演、日本公開は10月11日。
コンペ部門には他に俳優オダギリジョーが出演した中国のロウ・イエ監督の「サタデー・フィクション」も出品されている。主要賞の結果は9月7日(日本時間8日)に発表される。
是枝監督は、昨年のカンヌ国際映画祭で「万引き家族」が最高賞パルムドールを受賞し、世界的に注目を集めている。