【プロ野球】DeNA、延長12回劇的サヨナラ 20歳・山本、代打で殊勲打2019年8月29日 紙面から
◇DeNA7-6ヤクルトDeNAが今季7度目のサヨナラ勝ちで3連勝し2年ぶりにヤクルト戦に勝ち越した。6-6の延長12回2死満塁から代打山本の右前適時打で決めた。6番手の武藤が4年ぶりの勝利。ヤクルトは12回2死満塁で村上が凡退した。 ◇ 延長12回裏、2死満塁。DeNAは20歳の山本が代打で大仕事をやってのけた。ベンチ入り最後の野手はヤクルト・星に2球で追い込まれたが、3球目、外角スライダーに食らい付いた。打球は右前へ。初のサヨナラ打を放って、ハマスタを熱狂させた。 BCリーグ滋賀から昨季入団。ドラフト順は9位で、支配下選手としては12球団で最後に指名された。昨年8月、1軍初打席で初アーチ。1年後の夏も「持っている男」は健在だった。3番手捕手は「最高です。覚えていません。自分が決めたいと思っていた。ライトゴロにだけはならないよう、全力で走りました」と喜びを爆発させた。 この日はホームで今季負けなしの平良が先発。「先に点を取られる試合が続いているので、先制点を与えないようにしたい」。初回から低めへのボールを意識し、シンカー、ストレートで凡打の山を築く。2回には、村上を137キロのシンカーで内野ゴロに打ち取った。 味方打線は3回までに4点。2年連続のタイトルを目指すソトは33号ソロを放ち、この日を終わって巨人・坂本勇と並んでリーグトップ。「上がりすぎましたが、風が後押しくれました」。2試合ぶりの快音に納得の表情を浮かべた。 平良は4回、バレンティンにソロを浴びると、5回には太田の適時打後、2死一、二塁から再びバレンティンに3ランを許し、勝ち越された。試合はその後もつれ、6-6で延長へ。4点先制からのドローは悔しすぎる。そんな思いが、最後のドラマにつながった。 チームは3連勝で、勝った巨人に5ゲーム差のまま。リーグ最長となる4時間58分の死闘を制しラミレス監督は「大きな意味のある勝利。この試合がシーズンのターニングポイントになりえるぐらいの試合だった」と興奮を隠せなかった。 (石井智昭) <山本祐大(やまもと・ゆうだい)> 1998(平成10)年9月11日生まれ、大阪府出身の20歳。180センチ、82キロ、右投げ右打ち。京都翔英高から中部学院大に進学するも中退。BCリーグ滋賀を経て、ドラフト9位で2018年にDeNA入団。年俸520万円。背番号は50。
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