微妙な空気が漂い始めた。巨人が今季初の2試合連続零封負け。広島の先発ジョンソンには7月31日から3試合連続、計20イニング無得点と抑え込まれ、原監督は「見ての通りだね」と悔しさを押し殺した。
7回までに8四死球をもらったが、4度の得点機で適時打を欠いた。2三振1併殺打に倒れた丸は「何回も同じ感じで、なかなか点が取れていない」と振り返り、吉村打撃総合コーチは「対策を考えないと」と眉をひそめた。
助っ人左腕から唯一2安打した坂本勇が8回、いったん守備に就きかけてからコンディション不良で途中交代。「大事をとって代えてもらいました。(28日の出場は)動いてから(の判断)になる」と軽症を強調したが、もし大車輪の活躍を見せてきた主将の一大事なら大きな不安材料だ。
広島戦4試合を残し、今季の負け越しが決まった。同一チームに対しては2リーグ制分立後は初となる5年連続負け越し。指揮官は「良い気持ちはしないですね。力そのものは、きょうまではカープが上回っているというところでしょうね」と話した。マジック20は消えも減りもしなかったが、このままの力関係でいいはずはない。(小林孝一郎)