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2019年8月28日 紙面から
ユニホームを貸してくれた佐藤打撃投手(右)と笑顔で話す根尾
いつもと違うスーパールーキーがいた。中日のドラフト1位・根尾昂内野手(19)が27日、ウエスタン・リーグの阪神戦(鳴尾浜)に「3番・遊撃」で先発出場したが、背番号は「121」。うっかりユニホームを忘れ、急きょスタッフのユニホームを借用した。2回裏終了後、降雨ノーゲーム。「121」の根尾は、蜃気楼のような出来事だった。
鳴尾浜の阪神ファンも目が点になった。甲子園が生んだスター、根尾のはずなのに、3桁の背番号を着けてグラウンドにいる。試合前のシートノック前、練習着からユニホームに着替えた根尾は、背番号7ではなかった。
「あれ? ない」。遠征に出た後、名古屋に忘れてきたことに気がつき、佐藤亮太打撃投手のユニホームを借りて試合に出場した。
背番号7の遊撃手で先輩・宇野も、81年4月24日の大洋戦で飯田スコアラーの背番号77のユニホームを借りて出場しており、引き継いだ? 形となった。
野球人生で初めての出来事だった。25日のナイター、ソフトバンク戦(豊橋)後、名古屋に戻り、その日のうちにトラックの荷出し。慌ただしいスケジュールのなかで起きたことにも「それは言い訳になりません」と、根尾は戒めた。
試合になれば、背番号とは無関係。萎縮することなくプレーした。阪神の先発はメッセンジャー。自身のプロデビュー戦となった3月9日の教育リーグ(鳴尾浜)以来の対戦。その時は空振り三振と四球だった。
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