歌舞伎俳優の中村梅玉(73)と中村獅童(46)が27日、名古屋市中区の御園座で開かれたまねき上げ行事に登場。10月2日に開幕する「第五十回記念吉例顔見世」興行の大入り成功を祈願した。
3年連続の顔見世出演となった梅玉は、「こうなったら来年も再来年も、ずっと呼んでいただきたい」。昼の部では「狐と笛吹き」で楽人・春方を演じ、「民話を題材にした異色の新歌舞伎。メルヘンの世界を楽しんで」と見どころを語った。
獅童は「萬屋!!」の掛け声に笑顔で応え、「夜の部の『瞼の母』はどなたにでも分かってもらえるストーリー。少しでも多くの方にご覧いただきたい」と話し、イベント後には「子供のころ名古屋で、歌舞伎の役者同士で野球大会をよくやった」と思い出を披露。当時、中村芝翫(53)から中日ドラゴンズのユニホームをもらい、「それから僕はずっと中日を応援している」と明かした。
劇場にはこの日から、役者の名を書いた「まねき」看板が掲げられ、周囲に公演をアピールする。「吉例顔見世」には他に片岡仁左衛門、片岡秀太郎、中村雀右衛門らが出演。公演は10月26日まで。