(伊) 1973 30/100
※成人映画です。未成年はブラウザバック
発掘された映画たち2018で幻の成人アニメ『ヤスジのポルノラマ やっちまえ!!』がリバイバル上映されるとのこと。検閲局に喧嘩を売っていると言わんばかりの過激で下品でエロティックな内容は、興行的には壊滅的で原作者やアニメの関係者以外からは不評だった。しかし、再上映されたことで再評価された。
今回は、そんな初期の成人向けアニメーション映画の一つ。
あらすじ
召使いの少年ディックは主人であるリンプコックから(呪い)EDを治すために「欲求不満の魔女」の捜索を命じられる。しかし、その魔女の呪いは69回の絶頂を経験されることで解消されるというものだった...
新境地を模索する低予算成人向けアニメ
『千夜一夜物語』や『クレオパトラ』、『ヤスジのポルノラマ やっちまえ!』、そして、『フリッツ・ザ・キャット』等の作品群とは月とスッポン。芸術性は皆無。
王様の召使に惚れた魔女が性的衝動に駆られて、媚薬を作ったことで巻き起こる大騒動を描いた本作品。ハンナ・バーベラのTVアニメを彷彿とさせるスピーディな展開。猫も杓子もみんなケダモノ。主要人物の魔女はサキュバスより性的衝動に駆られやすいのに、彼女らほどの可愛げがないなら見てられない。魔力が切れると老婆に戻るため、サービスシーンなんてものは存在しない。性器が笛を吹いて現れる蛇のように伸びたりするといった視覚的な笑いも存在するものの、何とも感じなかった。
本編では冒頭から老人や青年相手に、アクロバティックな営みが繰り広げられる。しかし、絵柄に味気がなく、性的興奮はあまり得られないだろう。洋梨腹の体型にちっこい生殖器のついた男性やアドレナリン全開の女性等の登場人物も退屈だった。その後も3分に一度イチャコラするシーンが差し込まれるのだが、どのシーンも期待とは程遠く、萎えるだろう。
下品なシーンも笑う前に、まずドン引きする。例)大道芸用の像の肛門に蓋が刺さったために、溜まったものが外に溢れ出す。収縮自在の生殖器等。ほんの少しのメタ要素の混じった中世風俗。セクシーなシーンにはクラシック音楽が挿入されるものの、作画が雑なせいで台無し。全てのシーンが想像できる範囲だから、衝撃もない。不二子ちゃんへベットインするルパン三世のシーンを90分に引き伸ばしたような長編アニメ。コメディなら同時代のフリントストーンやジェットソンを、成人映画なら冒頭に綴った傑作を見た方がマシだった。
魔術が性的要素と絡んだ最初のアニメーションと考えると、歴史的価値を感じる(かもしれない)一作。
見たい方はこちらから(18歳未満閲覧禁止。又、リンク先は風俗系サイトということをご理解ください)
0 件のコメント:
コメントを投稿