中国を超えたー史上最悪レベルの大気汚染
実は入国日のデリーは史上最悪レベルの大気汚染となっていました.
非常事態宣言がなされて学校の休校や建設工事の禁止が命じられました.
空港に迎えに来てくれた学生からは明日になれば風が吹くので少しはましになるだろうと言っていましたが,そんな呑気な...
オートリキシャーの車窓から googleの天気予報によると「煙」
しかしながら,不思議なことに当のインド人はあまり危機感を持っているようには見えませんでした.
もちろん新聞等では政府の対応を批判する論調は見られますが,街行く人でマスクを着けている人はほとんどいません.
日本でニュースになるPM2.5の基準値の10倍以上高い濃度となっているのにも関わらず,です.
とはいえ,さすがに不安だったので
近くの薬局にマスクを買いに行くことにしました!
しかし,パッと見てお店に取り扱っている様子はありません.
店員さんにPM2.5にも対応のマスクが欲しいと伝えると
がさがさとカウンターを探して出てきたのは手編みのマフラーのようなマスク.
2.5µmどころか,いろいろな粒子が通りまっせという感じ.
これじゃないんだよなあ
インドでマスクをすることは諦めました.
たいていのことでは驚かなくなりました.
おおらかな気持ちを持ちたい方はインドに行けばいい!
紙幣が突然紙くずになったら?
滞在期間中にはもう一つ,国家全体を揺るがす大きな事件がありました.
モディ首相「明日から高額紙幣は使えなくしまーす」
物価の低いインドで豪遊しようとたくらんでいた私の所持金が20Rs(32円)となった瞬間でした.
昔から問題になっていたブラックマネーや偽札の横行を禁止するための抜本的な対策だったようですが,あまりにも突然の通知だったためさすがのたいていのことには驚かないインドも混乱に陥ります.
銀行には旧紙幣を預けて,新紙幣を引き出すための長蛇の列.
列に長時間並んでいたため死人が出たという報道も...
インド人が列を作るというとっても珍しい事態
(基本的に並びません)
私も現金を得るために並んでみました!
結果報告
一回目:預け専用だと発覚して紙幣を引き出せない
二回目:待っている最中にATMからお金が無くなる
結局は現地の学生からお金を借りてしのぎましたが
毎日一本のミネラルウォーター2L/40円を購入するだけという極貧生活が5日間ほど続きました.
幸いなことにホステルの食事は朝昼晩提供されていたため,生きていけないという恐怖はありませんでしたが
カレー以外のご飯食べたい,たまにはお肉も食べたい,せめてジュースを買いたいと切実に願っていました.
一円の重みを感じたい人はインドへ行けばいい!
いやいやの留学で何を得たのか?
ここまで読んでみて,インドに行きたいと思う人はどのくらいいるのでしょうか.
インドに行った人は,ドはまりしてしまうか,二度と行きたくないと思うか,きれいに二分されると言わています.
さて,みなさんはどちらになるのでしょうか(行かないかもしれませんが)
一か月という短い期間ではスキル面で大きな成長は見られませんたが
全く違う背景を持った人と会話をする中で広がった考え方というものが強く残っています.
IITの学生とお互いのキャリアについて会話したり,結婚式に参加して陽気なインド人と踊ってみたり,観光地の悪いインド人に騙されたり,,,
私が会った人々はインド人のほんの一部を取り出しているに過ぎませんが
通じているのはちょっと緩いということ.
日本のように統率された社会でないにも関わらず,何だかんだ言って生活は回っている.
やや緩みすぎている気はしますが
気を張りつめていなくてもきっとうまくいくんだという根拠のないおおらかさは見習うべき点だという気がしました.
何事にも動じないおおらかな心 インドで牛は神聖な動物
インドでは現地の方だけでなく,ツテをたどって日本人とも何人か会いました.
インドで会った日本人は,何かしらの強い動機を持って生活している人が多かったです.
高卒後に直接インドの大学に進学した学生,イスラム史を学びにインドにやって来た大学院生,鉄道大好きな元商社マン,,,
一風変わっていてるけど,私が欲しても手に入れられない情熱を持っていました.
いい大学に入って,いい会社に入ることを信じて疑わなかった私にとっては,生き方はひとつじゃないんだと思いました.
いやいやの留学でしたが,同じ一か月間を日本で平穏に過ごすことと比べると
想像していなかったように考え方が広がり,自分のちっぽけさを知ることができました.
インドに限らずたとえ目的が明確でない留学や海外旅行だったとしても
共通の土地を通じて人とのつながりが増えていくことは面白さがあるように思いました.
また,インド行きたいなあ...
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