トップ > 中日スポーツ > 競馬・ボート・競輪 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【競馬・ボート・競輪】

[競馬]キーンランドC ダノンスマッシュ、豪快差し切りで父を追いGIへ

2019年8月26日 紙面から

直線外から差し切るダノンスマッシュ(右)。左手前はタワーオブロンドン=札幌で

写真

 サマースプリントシリーズ第5戦「第14回キーンランドC」(GIII・25日・札幌・芝1200メートル)は中団の外を回った単勝1番人気のダノンスマッシュが直線しっかりと伸びて差し切り、重賞3勝目を挙げた。また「スプリンターズS」(GI・9月29日・中山・芝1200メートル)への優先出走権を獲得した。川田将雅騎手(33)は同レース初勝利、安田隆行調教師(66)は2勝目。2着にタワーオブロンドン、3着にリナーテが入った。

 ぐいっと力強く伸びた。最後の直線、他馬をねじ伏せるように、ダノンスマッシュが外から差し切って重賞3勝目を挙げた。

 「前が結構速かったことでリズム良く追走できたんじゃないかと思います。4コーナーで外に張り出され、競馬としては苦しい形になってしまったけど、それでも捕まえてくれるんですからね。やはり能力があると再確認できました」と今回が初コンビとなった川田は馬の力を高く評価した。この勝利でクイーンS、札幌記念、そして今回と、夏の札幌で重賞3勝の大活躍に「素晴らしい馬に乗せていただいたことに尽きますね」と関係者に感謝した。

 何より力の違いを感じさせたのはレースぶりだ。道中は中団の外めを回り、4角では内にいた馬が外へ振られた影響で、さらに外を回る形に。それで差し切ったのだから強かった。

 同馬の父は短距離王のロードカナロア。現役時代の父も管理した安田隆師は「一段と成長して腰がしっかりした。カナロアも3歳の頃は緩くて競馬を使いながら良くなってきた」と振り返る。父が初GIとなるスプリンターズSを制したのは4歳時。ダノンスマッシュも4歳で、父が歩んだ道をたどろうとしている。

 「横綱相撲の競馬で勝って、次が楽しみ。栗東へ帰厩させて、スプリンターズSへ」と安田隆師は断言した。この夏は禁止薬物問題の影響を受けて、函館スプリントSを除外され、ローテ変更も余儀なくされた。だが、この日の勝利はそんな不安を吹き飛ばした。GI制覇へ向けて、視界は一気に広がった。 (米内宏一郎)

 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ