こんなに強いのに…。バスケットボールの女子日本代表が「八村フィーバー」で空前の盛り上がりを見せる男子の思わぬ余波を受けた。アジア杯を3連覇している日本代表は24日に行われた国際試合「三井不動産カップ」で、第1クオーターから31―11と大量リードしを奪って台湾代表を91―59と圧倒。2016年リオ五輪以来、3年ぶりに代表としてコートに立ったエース渡嘉敷来夢(28)=JX―ENEOS=が10得点したほか、20歳の新鋭、赤穂ひまわり(デンソー)も15得点をマークする快勝だった。
渡嘉敷は試合後、「男子の勢いはスゴい。女子も男子に負けずしっかりついていきたい。明日も絶対に来てくださいね!」と観客に呼び掛けた。実は、会場のさいたまスーパーアリーナでは試合中から異変が起こっていたのだ。女子より先に行われた男子の日本代表とドイツ代表の国際強化試合では1万8355人とギッシリ埋まっていた観客席が、女子の試合進行とともに空席が目立ち始め、試合終了時には1万人以上が帰っていた。八村らNBA選手目当てだったと思われる観客の多くは、「強すぎる女子」の大差がついた試合を最後まで見届けることなく、家路に就いたようだ。