【首都スポ】[ラグビー]行け!ディフェンス・ブロッサムズ 自衛隊出場の“W杯”も日本開催2019年8月24日 紙面から
W杯開幕前に、ディフェンス・ブロッサムズが金星で弾みをつける! 9月20日開幕のラグビーW杯日本大会に先立ち、同9日に日本で開幕するのが、世界の国防軍チームが一堂に会する国際防衛ラグビー競技会(IDRC)だ。「ディフェンス・ブロッサムズ」こと日本代表は、初出場だった2015年の前回大会では8強入りを逃したものの、敗退チームによる試合でジョージアを破り、大会初勝利を挙げた。今大会のターゲットはフランスを破っての4強進出だ! (文・写真=大友信彦)
IDRCは、ラグビーの11年W杯ニュージーランド(NZ)大会に合わせ、NZとオーストラリアの共催で初開催された。日本は招待されていたが、同年の東日本大震災の影響もあって辞退。15年イングランド大会に初出場し、ジョージアを破って大会初勝利を挙げた。第3回となる日本大会には、10カ国が出場する。日本代表は、全自衛隊チーム「ディフェンス・ブロッサムズ」だ。 「NZチームはオールブラックスにちなんで、『ディフェンス・ブラックス』と呼んでいるんです。日本代表にも『ブレイブ・ブロッサムズ』(勇敢な桜戦士)という国際的に定着したニックネームがあるので、僕らもそれにちなみました」と、W杯3大会に出場した元日本代表SOの松尾勝博ヘッドコーチ(HC)。日本は2回戦からの登場で、フランスとパプアニューギニアの勝者と対戦する。おそらく、ラグビー強国のフランスが勝ち上がってくる。
「(フランスには)勝ちにいきますよ。日本の武器は世界一低いタックル。一発で大きい相手を倒すところを見てください」(松尾HC) もうひとつの強みは、自衛隊という組織ならではの要素だ。 「職業柄、規律、他者への敬意という部分は、普通の方よりしっかりしている。反則の少なさを武器にしたい」
4年前は参加決定が開幕の1カ月前で、そこから選手を選考、集合したのは出発1週前という即席軍での参加だった。今回は、全国に24ある駐屯地ラグビーチームの精鋭を集め、選抜された43人の候補選手で昨秋から4度の合宿を重ねてきた。大会登録メンバーの34人を目指す候補選手の内訳は、全自衛隊大会17連覇中の陸自・船岡駐屯地(宮城)と、パラシュート部隊で知られる陸自・習志野駐屯地(千葉)から各19人、陸自・青森駐屯地から1人、海自・下総航空基地(千葉)から4人だ。 「自衛隊が、日本ラグビーで初めてフランスに勝って、W杯の日本代表にも弾みをつけます!」 松尾HCは強気に言い切った。 <国際防衛ラグビー競技会(IDRC)> 各国軍などで最強のラグビーチームを決める大会。11年の第1回大会は英国陸軍、前回15年大会はフィジー共和国軍がそれぞれ優勝した。10チームが参加する今大会は9月9~23日まで、陸上自衛隊朝霞駐屯地、同習志野演習場、千葉県柏の葉公園総合競技場で開催される。トーナメント方式で優勝を争い、敗退チーム同士で別のトーナメントを戦う。 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。
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