魔法少女リリカルなのは DOUBLE STANDARD   作:トータス

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間違って二重に投稿していたので修正いたします。

何故か、今まで気が付かなかった・・・


友達のお家?

今日は、お友達のお家にお邪魔するの!

 

 

 病院で知り合った、お友達のお家へお呼ばれ!

 

「お? おお? 中々、でも、まだまだや!

こっからが私の本領発揮や! 覚悟しい!」

 

 ピコピコピコピコ!

 

 ゲームの音だけが部屋に響く。

年齢や性別は二の次で、お互いに楽しんでいる。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

1時間後

 

「はぁー、楽しかった!

ん? もうこないな時間か」

 

 外を伺うと、日が陰りだして来る頃合いになっていた。

今から帰ればまだ十分に明るい内に帰り着けそう。

 だから、クイクイ! と袖を引っ張って見た。

 

「え? もう帰る?

そうやね、これ以上は暗ぁなってまうし、明るい内に帰らんとね。

じゃあ、途中まで送ってこか。

え? 良いん?

そか、じゃあ、気ぃつけてな! 又なぁ!」

 

 そう言って、別れた。

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 途中、知らない人に声を掛けられた。

 

「ねぇ、君。一寸良いかな?

一寸、付き合って貰いたいんだけど・・・」

 

 若い女性で、見慣れない格好をしていた。

・・・何と無く、見覚えが有る気もする。管理局局員?

 

 出かける前に、アリサお嬢様から言われた事を思い出す。

 

【良い、知らない人には付いて行かない。

変な人や、危ないと感じたら、即座に逃げる!

アンタは声が出せないんだから、余計に注意する事!

出来れば、知っている人に助けを求める事!

警察官とか、知り合いとかね!

いかのおすし、だからね!】

 

いか…知らない人についていかない

の…他人の車にのらない

お…おおごえを出す

す…すぐ逃げる

し…何かあったらすぐしらせる

 

 それだけは、しっかりと覚えさせられた。

だから、この場合は、逃げる!

 

「あ! 待って!

アリア! 逃げられた!】

【分かった! こっちでも追い駆ける!】

「ほらほら! 怖くないから、一寸お話しするだけだから! 待って!」

 

 そう言って追い駆けるが、その差はそう簡単に縮まらないが、徐々に縮まって行く。

 

 兎に角、走って誰か知っている人の所に逃げようと、闇雲に駆け、曲がり角を曲がった所で、柔らかいモノにぶつかった!

 

「うわ!」

「どうしたの!? アルフ!」

「う、うん。急に誰かが跳び込んで来たんだけど・・・」

【タッケテ!】

「えっと・・・デュオ?」

【知ラナイ人ニ追ワレテルノ!】

「え? それって・・・」

 

 その話をしていると、曲がり角から、管理局の制服を着た女性が目に飛び込んで来た!

 

「フェイト! 管理局の奴だ!」

 

 その一言で、対応が決まった。

 

【! アルフ! 取敢えず、撤退!】

【了解!】 

「ちょ! 待って・・・

ゴメン、ロッテ。逃げられちゃったみたい】

【・・・分かった、取り敢えずは、引き上げて。

次で挽回しましょう。

今直どうこうという事では無い筈だから】

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 時の庭園にて

 

 

「で、コレは如何言う事なのかしら。

説明して貰えるかしら?

フェイト?」

「あ、あの、知り合いの子が困っていて。

それで、つい」

 

 プレシアはそっと嘆息を吐き、言った。

 

「・・・アナタには、失望したわ。

私がお願いした事も果たせていないのに、更にこんな厄介事を!

どおして、そんな子供を連れて来てしまうのかしら・・・

お仕置きをしないと、いけないのかしら・・・」

 

 そう言って、手に持つデバイスから、紫電を伴う鞭が伸びる。

 

 ソレを見たフェイトは、

「アルフ! その子を!」

 

 自分のその姿を見せる訳にもいかないと考えるフェイトは、アルフにその姿が見えない所まで連れて行く様に指示した。

 

「で、でも! フェイト! ・・・分かった。

こっちへ、え?」

 

 そこに居た筈の姿が無い。

 

「ど、何処へ!?」

 

 その姿はフェイトの前に。

今にも痛めつけんと振り下ろされた鞭の先に。

 

 バジッ! ジッジジジッ!

鞭の先端が、黝い大きな両手によって、挟み掴まれていた。

その手は、小さな体へと繋がっていて、そこにはデュオしか居なかった。

 当の本人は、如何したモノかと、自分の手がこうなった事に戸惑っている。

手の中で暴れるソレを、如何したら良いのかと。

 

「な、何!?」

「え!? ええ!?」

「・・・そう、そんなに私の言う事が聞けないのね。

フェイト、その子は何処から連れて来たの?」

「ち、違うんだ! デュオは、管理局の」

 

 それに気付き、アルフは咄嗟に説明しようとしたが、遮られた。

 

「アナタには聞いてないの、私はフェイトに聞いてるの。

黙っていなさい」

「あ、はい。

その、ジュエル・シードを探している時に、偶然、知り合って・・・

その・・・」

 

 如何話そうか、戸惑うフェイト。

 

「良いから、見たままを話しなさい」

「・・・はい。

ジュエル・シードの封印に、手を貸して貰いました」

 

 プレシアはその答えを聞き、何かを考えている。

 

「・・・そう。

なら、もう良いわ。

行きなさい。

次来る時は、もっと集めてからね。

フェイトは、母さんを失望させないわよね?」

「は、はい」

「デュオ! 大丈夫?

その・・・ありがとう。フェイトを助けてくれて・・・」

 

 そう言って、一緒に部屋から下がろうとしたが、

 

「ああ、その子は置いて来なさい」

 

それを引き止められた。

 

「な! 何でだよ!」

「え? ど、どうして?」

「その子には、まだ聞きたい事が有るの。

だから、コレで勘弁して上げるわ」

「な! そんな事!」

「アルフ! ・・・言うとおりにして」

 

 咄嗟にアルフが抗おうとしたが、フェイトの声がそれを抑え込んだ。

 

「で、でも!」

「判ったのなら、さっさと行きなさい。

・・・目障りだわ」

「・・・はぃ」

 

 アルフを連れ、部屋から下がるフェイト。

デュオを置いて引き下がる事を良しとしないアルフ。

その二人が部屋から出た事を確認し、プレシアは確認するかのように、その小さな体と大きな手を見る。

 

「・・・貴方は、何者なの?」

【??? デュオ!】

 

 名前を聞かれているのかと思い、素直に答える。

 

「お名前は?」

【ンット、デュオ・J・スカリエッティ! 今ハ、鮫島 デュオ!】

「! ・・・そうなの」

 

 その名前に引っ掛かる所があり、思い当たったプレシア。

 

「じゃあ、どうしてこの場所へ?」

【・・・ワッカンナァイ!

気ガ付イタラ、ココダッタ!】

「・・・連絡場所とか、そう言ったモノは、判らない?

あるのなら、連絡して上げるわよ?」

【・・・連絡、出来ル?】

「ええ、貴方が教えてくれさえすれば、直にでも」

【・・・ワカッタ! エット、ココ!】

 

 そう伝えながら、知り得る連絡先を伝えた。

 

「そう・・・そこに連絡すれば良いのね?」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 意味不明のデーターを解析中、掛って来る筈の無い連絡が入った。

設定してまだ誰にも伝えてはいない回線。

不信に思いはしても、出て見る事にした。

 

 画面には、妙齢の女性。

その顔には、見覚えがあった。

 そう、プレシア・テスタロッサ。

 

「どなたかな? この回線は未だ誰にも教えてはいない筈なのだが?」

【貴方が、ジェイル・スカリエッティ?】

「如何にも、私がそうだが?

何処でこの回線を知ったのか、応えて貰えると嬉しいのだが・・・」

【この子が教えてくれたのよ】

 

 そう言って指し示す先には、一生懸命にコンソールの上に攀じ登ろうとしている幼子。

 

【ア! 爺チャン! 大丈夫?】

 

 その顔は、見覚えが有る。

たった今、解析中のデーターの中に画像の中に、多々見受けられた。

 

「・・・君は?」

【デュオダヨ? ンット、ウー姉ト、トー姉ハ? クー姉、チー姉、セイ姉、セツ姉、オト姉、ノー姉、ディエ姉、ウェン姉、ディー姉ハ?】

「! ・・・一人、欠けている様だが?」

【ママハ何時モオ仕事ダカラ、オ出カケ中?】

「ク、クァッハハハハハッ! ハッハッハハハハハハ!

そ、そうか、そこまで知っているとは! コレはもはや、ただの戯言として見るモノではないな。

さて、その事にはあとで応えよう!

今は、そこのご婦人との話が済んでから、また話を聞こうか」

【・・・それで良いの?】

「ああ、時間はたっぷりあるが、そちらにはそうも言って居られないだろうからね」

【なら、話は早いわ。貴方が開発した技術。この子と引き換えに寄越しなさい】

「それはご免こうむる。

但し、条件付きであるなら、呑まないでもない」

 

 敢えて条件を突き付け、その本気度を測ろうと考えた。

 

【・・・それで、条件は?】

「貴女自身が、こちらに来て頂けるなら。

貴方の娘に関しても、請け負おう」

 

 画面にはその言葉に、動揺を隠せないでいるプレシアが映った。

 

【! 何処で、その事を?】

「なぁに、この世界では知れ渡っている事だからさ。

プレシア女史は、死者の蘇生を成し遂げようとしている、とね」

【なら、貴方になら、実現できるのかしら?】

「未だ実践に踏み切れるほどではないが、十分に可能では有る。

あとは、材料次第だがね」

【・・・そう。なら、その条件、飲むわ】

「クククッ、では商談成立だ。

では、早々にそちらに使いを寄越すので、その時にでも段取りを整えよう。では、また後ほどにでも・・・」

 

 そう言うと、回線を切った。

 

「ウーノ、確認していたね?」

 

 その一言で直にウィンドウが開き、

 

【はい。ですが、俄かには信じ難い事です】

「だが、実際に存在し、こちらの事を熟知している様子だ。

出来れば、詳しく調べたい。

誰か手配しておいてくれ、私は残りのデーターを解析する」

【・・・了解しました】

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

 一方、その頃・・・

夕暮れを回り、真っ暗になっても帰らぬ事を心配する者達。

 

「何所へ行ったのかしら、デュオ・・・」

「お嬢様。お友達の方へご連絡した所、暗くならない内に、そちらを出られたとの事です」

「そう、こっちも心当たりを当たって見るわね」

 

 そう言って、徐に携帯を取り出し、知り合いに掛ける。

 

【アリサちゃん? どうかしたの?】

「ア、なのは。そっちにデュオは、行ってないかな?

友達の所に行ったまま、まだ帰って来てないの。

何か、知らない?」

 

 

   ・・・   ・・・

 

 

思い浮かぶがままに、思い描けるがままに・・・




次回 意外な展開?

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