あれは6月9日のナゴヤ球場だった。「翔平そっくりですよ」。声の主は大野奨だった。同日の昼すぎ、球場隣の屋内練習場で行われたシート打撃で梅津と東洋大バッテリーを組んでいた。
冒頭の言葉は後輩の球を初めて受けた感想。「翔平」とはもちろん、古巣の日本ハムでバッテリーを組んだエンゼルスの大谷のことだ。
「フォークを投げ始める前、1年目の途中くらいかな。投げるシルエットや球の質だったりが似てるなと思いましたね」。その言葉に、記者はワクワクした。
梅津本人も「憧れている選手なので、そう言ってもらえるとうれしいです」とニコリ。この日、登場曲に選んだロックバンド「ALEXANDROS(アレキサンドロス)」の「月色ホライズン」は、大谷が出演するCMソングだった。(長森謙介)