前編に引き続き、ライアットゲームズのフィリップ・リウさんに学生支援プログラム「LeagueU」が日本で直面したアメリカとの文化の違い、うまくいくサークルの条件などについてより踏み込んだ話を聞いていきます。
――ここからはさらに具体的に、LeagueUの活動の中での成功ケース、問題点なんかについてお話できればと思っています。まず、アメリカでの成功例を日本に持ち込んだ例ってあるんですか?
フィル 学生支援自体は確かにアメリカで始まったものなんですが、日本とはゲーミング文化が全く違うので、実はそのまま持ってきたものはあまりないんです。たとえばアメリカでのLoLは、日本の六大学野球のような形で競技・スポーツとしての側面が強いんですよ。ただ日本ではまだゲームとスポーツは違うものとして扱われることも多いので、LeagueUはファンコミュニティをベースに活動を始めました。
――ゲーミング文化でいうと、やはり競技か遊びかというところはかなり違いますか。
フィル 競技というか、ガチの勝負を求める側面はアメリカの方がかなり強いと感じますね。日本で『LeagueU Grand Tournament』というトーナメント大会を開いた時も、それを楽しんでくれた人もいたんですけど、真剣勝負じゃなくてもっとワイワイ遊びたいんだよ、っていう声も多くありました。確かに初心者にとっては、いきなりランク戦をやって、勝ち負けにピリピリしながら先輩に怒られながらLoLをやるっていうのはハードルが高いですよね(笑)。なので今やってるACSではゲームのうまさは関係なく大学同士で競争できるステージを作ったりして、よりカジュアルな楽しみ方ができるようにしています。
――たしかにLoLはスキル差が如実に出るゲームですし、1人が失敗するとチームに影響があるので抵抗がある学生も多いですよね。自分もランク戦には絶対友人と一緒にいかないですし(笑)。
フィル その気持ちはすごいわかります。自分がこけたら『ごめんなさい』って言うしかなくなりますもんね。なので大会をやりたいっていう相談を受けても、サークルのメンバーの実力のばらつき具合によっては、真剣勝負よりランダム戦や1対1の形式の方がいいんじゃない? って提案することはよくあります。楽しむ雰囲気作りは本当に大事ですね。
――他に、何かサークルがうまくいくポイントって何かあるんですか?
フィル LoLじゃなくても一緒だと思うんですけど、イベントの企画とか、会場の手配とかパソコンの準備とか、サークル運営って結構細かい準備があるんですよ。それを勉強しよう、よりよくしようとメンバーが思っているところは大体うまくいきます。しかもリーダーが1人で全部やるんじゃなくて、役割分担が大事ですね。1人で何でもやりすぎると、燃え尽きちゃうんですよ。全部自分でやりたい気持ちはわかるんですけど、仲間を信頼して一緒にやることがうまくいくコツだと思います。
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