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【ドラニュース】

【龍の背に乗って】セ最多1002安打なのに…大砲育てろ&四球増やせ!!

2019年8月22日 紙面から

9回裏、適時二塁打を放った京田は三塁を狙うがタッチアウト

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 三塁を狙って憤死した京田で12安打。前日に続いて、巨人を上回る安打を放ちながら負けた。もはや見慣れたパターンだが、この現実から目を背けたら竜の未来は開けない。

 中日のシーズン安打数は1002本に達した。セ・リーグ最速。チーム打率もトップの巨人に毛どころか、わずか5糸差である。二塁打(183)、三塁打(22)もリーグ最多。しかし、総得点430は、巨人の539に大きく引き離され、5位に甘んじている。2位はリーグで最も打率が低いヤクルトだから、チーム打率と総得点は比例しないということだ。

 それなら得点を増やすためにはどうすればいいか。もう答えは出ている。何度か小出しにして書いてきたが、本塁打と四球を増やすに尽きる。いずれも中日はリーグ最少。それもチームの特徴だと片付けていては、絶対に得点は増えない。長打率と出塁率を合わせたものをOPSというが、実はこれを上位から並べると、そのまま総得点の順になる。つまり、チームとして最も重視すべきは、長打率と出塁率を上げることだとハッキリ証明されている。

 では、OPSはどうすれば上がるか。いきなり30発打つ大砲を獲得するのは無理だが、全員が底上げすることならできる。石垣のようにしっかり振れる選手をドラフトで獲得し、大きく育てること。スカウトが軽視しがちな選球眼を、評価項目に加えること。OPSが上昇した選手には、オフの契約交渉で今まで以上に厚く昇給すること。伸び悩む選手には、もっとOPSを意識させること。そして、本拠地の改造を本格的に検討すること…。

 もちろん、ファウルゾーンを狭くし、外野フェンスを前に寄せれば失点のリスクも増大する。しかし、現実は待ったなし。これだけ高いチーム打率をもってしても、得点力不足はまったく改善していない。リーグ最多の1002安打という花も、得点という実を付けねば美しさは感じられない。

(渋谷真)

 

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