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【高校野球】

盟友奥川援護!星稜・山瀬3打点 高校でもバッテリーで日本一

2019年8月21日 紙面から

中京学院大中京-星稜3回裏星稜2死満塁、山瀬が中前に2点打を放ちガッツポーズ=甲子園球場で(黒田淳一撮影)

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 準決勝2試合があり、星稜(石川)は中京学院大中京(岐阜)に9-0で大勝し、準優勝した1995年以来24年ぶりに決勝進出。履正社(大阪)は明石商(兵庫)に7-1で快勝し、初の決勝に勝ち上がった。21日は大会休養日。決勝は22日午後2時開始。ともに春夏通じて初優勝が懸かる。星稜が勝てば石川勢で初、履正社が勝てば昨夏の大阪桐蔭に続く大阪勢の優勝となる。

◇20日・準決勝 星稜9-0中京学院大中京

 小学生時代からの盟友が、奥川を援護した。星稜の9番・山瀬慎之助捕手(3年)が、3安打3打点。息の合ったリードだけでなく、バットでも奥川を救った。宇ノ気中時代に全国制覇を成し遂げたバッテリーが、高校でも日本一に王手だ。

 「奥川を日本一の投手にしたいという思いがある。奥川が投げる時は点を取れないことが多いけど、きょうは良かった」

 2点リードの3回。1点を追加し、なお2死満塁の好機で、山瀬が中前に2点適時打。中堅手が後逸する間に、一塁走者も生還した。「奥川が粘って四球で出てくれた。つなぐ意識だった」。7回にも奥川の適時二塁打で2点を追加し、続く好機で右中間へ適時二塁打。山瀬は「打てる気がしなかったけど」と照れ笑いしたが、打線は11安打9得点でエースを後押しした。22安打17得点で奥川の温存に成功した準々決勝・仙台育英戦に続いて、負担を減らした。

 高校進学の際、「奥川が行くところに行くと決めていた」という。一時は、県内の別の高校も候補に挙がった。中学時代、別の全国大会で日本一を成し遂げた星稜中は、地元のライバル。星稜に行くのは、「抵抗があった」と打ち明ける。

 それでも、「石川県から日本一になるためには、(星稜中から進学する選手を)敵にするのはもったいない」と地元の名門校への進学を決断。進路を悩む右腕の手を引き、星稜で全国の頂点に立つ道を選んだ。その夢の実現まで、あと1勝だ。

 「決勝の舞台は最高だけど、僕たちはどの舞台も楽しんでいる。決勝も、『必笑』で行く。日本一長い夏にできたので、あとは楽しむだけ」。プロ注目の強肩捕手が、決勝も奥川をサポートし、初優勝を勝ち取る。 (麻生和男)

 

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