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【ゴルフ】

松山英樹に立ちはだかる1歳下の「天敵」

2019年8月21日 紙面から

◇武川玲子コラム「ゴルフ米ツアー見聞録」

 18日に終わったプレーオフ第2戦、BMW選手権で、松山英樹は第2日と最終日にいずれも63のビッグスコアをたたき出したが、優勝に届かなかった。勝利したのは26歳のジャスティン・トーマス(米国)。またしても1歳下のトーマスにやられてしまった、そんな思いがこみ上げた。

 2017年1月、年明けのハワイ、マウイ島でのSBSトーナメント・オブ・チャンピオンズ。最終日最終組でそのトーマスとプレーし、松山が終盤にイーグルを奪うドラマを演じる。しかし、トーマスに1打差で逃げ切られてしまった。当時絶好調だった松山を負かし、「僕の方がちょっと飛んでいた」とライバル視していたのが印象的だった。

 同年8月の全米プロでは、最終組の1つ前で再び同組となった。一時は松山が優勢に立つも、トーマスの曲げたショットが木に当たってフェアウエーに飛び出すなど、天はトーマスに味方した。メジャー制覇を逃した松山が号泣したのはいまだ忘れられない。

 BMW選手権は名門コース、メダイナCCで行われた。2日目に松山がコースレコードの63をマークすると、翌日にトーマスが61を出し、あっさりと記録が塗り替えられた。最終日は10打差を追う松山が意地を見せる。1位に5打及ばなかったが3位に入った。年間王者を決める総合ポイントは33位から15位に浮上し、6年連続の最終戦へとコマを進めた。

 通算10勝目を挙げたトーマスは、松山の行く手を阻む存在だが、今年から新しい方式が採用される。最終戦は総合ポイント1位のトーマスが10アンダー、松山は3アンダーからスタートする。7アンダーを追いかける松山が一矢報いる大会になることを願いたい。 (全米ゴルフ記者協会会員)

 

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