香港の現状訴える広告、世界の主要紙に 台湾紙には「蔡総統に感謝」

【社会】 2019/08/20 16:19 文字サイズ: 字級縮小 字級放大
台湾の主要紙「自由時報」に掲載された意見広告=フェイスブックページ「Freedom HONG KONG」から

台湾の主要紙「自由時報」に掲載された意見広告=フェイスブックページ「Freedom HONG KONG」から

(台北 20日 中央社)抗議活動が続く香港の現状を国際社会に訴える意見広告が19日、台湾や日本、欧米などの主要紙に一斉に掲載された。台湾の新聞では、香港市民に寄り添う姿勢を示す蔡英文総統への感謝の意が示されるとともに、中国の影響力の浸透に警戒するよう台湾の人々に呼び掛けている。

台湾版は「全体主義に対抗する自由」というタイトルで日刊紙、自由時報に掲載された。「香港は自由、安全で知られていたが、中国の統治下で現在のような状況に堕落してしまった」と嘆き、「中国は過去数十年にわたって世界各国で影響力を増しており、最終的には香港と同様、知らず知らずのうちに自由を失ってしまう」と警鐘を鳴らした。

日本では日本経済新聞に「現在の香港政府の統治下では、香港市民は安全ではありません」、「今香港で起きている現状を知り、そしてご家族やご友人にお伝えください」などと訴える文章が掲載された。

これらの広告は、香港の市民団体がインターネットを通じて資金を募るクラウドファンディングを実施して掲載した。2万2000人余りの賛同者から約186万米ドル(約2億円)が集まったという。

(編集:塚越西穂)