会長からのご挨拶

サーチャーの会 会長
原田 智子(鶴見大学)

本会は検索技術者検定(旧データベース検索技術者認定試験、情報検索応用能力試験、情報検索基礎能力試験を含む)の合格者を中心に、情報検索に興味や関心をもつ人々が集まって活動している会です。一般社団法人情報科学技術協会が1985年に「データベース検索技術者認定試験(通称「サーチャー試験」)」を開始しました。本会はその合格者約120名が集まって、1987年11月に発足しました。お陰様で来年度には30周年を迎えます。10周年、20周年の時と同様に、記念行事を計画しており、会員の方々からのアイディアやサポーターを募集中です。

わが国で1970年代半ば頃から始まったオンライン情報検索は、企業などにおける情報検索およびその情報活用を中心に発展してきました。さらに1990 年代半ば以降のインターネットの急速な普及により、パソコンとインターネット接続環境さえあれば、誰でも気軽にデータベース検索ができる時代になりました。したがって、膨大で多種多様な情報源を対象とするデータベース検索技術は、誰にとっても必要不可欠なものとなってきています。日本におけるインターネット元年といわれる1995年に生まれたインターネット世代の人々も大学生や社会人になっています。21世紀では、電子書籍、電子ジャーナル、ディスカバリーサービス、デジタルアーカイブなど、情報検索を取り巻く社会はICT環境の急速な進展により日々変革を遂げています。

本会では、いろいろな分野で活躍するサーチャーが集まって、定例会と親睦会を通じてコミュニケーションを図っています。定例会では、最新のトピックスを取り上げ、その分野の専門家の方々にご講演をお願いし、情報交換の場を提供しています。また、ニュースレターの発行および本会ウェブサイトによって、広く活動内容や必要な情報提供を行っています。

どのような分野においても同じであると思いますが、資格取得はその分野の出発地点に立ったことを意味します。会員同士の資質向上を目指して、さまざまな企画を提案し、相互に勉強できる環境作りが必要です。会員の皆様からのお声をいただきながら、ICT社会に即した活動を目指し、本会の運営企画内容を今まで以上に充実させ、実現していきたいと考えております。情報検索に興味のある方の入会をお待ちしております。