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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]札幌記念 ブラストワンピース快勝 堂々凱旋門賞出走へ

2019年8月19日 紙面から

 サマー2000シリーズ第4戦「第55回札幌記念」(GII・18日・札幌・芝2000メートル)は中団やや後ろを進んだ、単勝3番人気のブラストワンピースが勝負どころから徐々に前へ進出して直線で抜け出し、重賞4勝目を飾るとともに、凱旋門賞出走が正式に決まった。川田将雅騎手(33)は同レース2勝目、大竹正博調教師(49)は初勝利。連覇を狙ったサングレーザーが2着、1番人気のフィエールマンは馬群の大外から差を詰めたものの3着で、7戦目にして初めて連対を外した。

◆ノーザンFから2頭

 進路が開けたのは直線入り口。そこからのしぶとさはさすがグランプリホースだ。先に抜けだしていたサングレーザーを首差とらえた復活走。もう文句は言わせない。ブラストワンピースが今秋、フランスで堂々と日の丸を背負う。

 3角から追い通しで引き出した勢いが、4角でわずか半頭分くらいだった進路をこじ開けた。検量室から出てきた川田はまるで自分が走ってきたかのごとく、息を切らせていた。大きく前屈してから深呼吸。息を整えてテレビカメラに正対した。「一番内の枠ということもあり、厳しい競馬になりましたが、この馬の力でねじ伏せてくれました。ほっとしています」。文字通り、ひと息ついた。

 「結果次第で」といわれていた凱旋門賞挑戦。遠征へとかじを切るのにこれ以上の結果はない。オーナーのシルクレーシング米本代表が「予定を立ててチャレンジしたいと思います。素晴らしいレースをしてくれた。期待の膨らむ勝利だと思う」と言えば、生産者ノーザンファームの吉田勝己代表も「(フィエールマンと)2頭でこのまま行きます。2400メートルならもっと。タフなコースはもっといい」。日本の悲願達成を期待した。

 大竹師の見通しも明るい。「距離も400メートル長くなる。競馬はしやすいのかなと思います。今日(18日)も結構時計がかかっていた。その中で勝てたというのは良かった」。川田も口をそろえた。「より胸を張って、日本代表として行ければと思います。レースまでの時間を無事に過ごせれば」。

 詳細な日程は未定だが、美浦には戻らず、9月上旬にノーザンファーム天栄(福島県)で輸出検疫。その後、凱旋門賞に向けた調整を積む英国ニューマーケットへ飛ぶ。  (若原隆宏)

 

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