マリナーズの菊池雄星投手(27)は18日、敵地トロントでブルージェイズ戦に先発。96球で2安打無失点、8奪三振でメジャー初完封した。6月23日以来の今季5勝目(8敗)を挙げた。
「初回から思い描いた投球ができた。本当に、やっとチームに貢献できたとほっとしている」。9試合、56日ぶりの今季5勝目。その間は8試合で3敗を喫し、13被弾、防御率6・53だった。
球数はわずか96球。米国では100球以内の完封を「精密機械」と呼ばれた通算355勝右腕グレッグ・マダックスになぞらえ「マダックス」と呼ぶ。これはメジャー日本投手で大家(ブルワーズ)、黒田(ドジャース)、田中(ヤンキース)に次ぐ史上4人目の快挙だ。「このチャンスを逃したくないという思いで、最終回は少し気持ちが入った。日本でも100球より下(の完封)は経験したことがない」。菊池がその名を刻んだ「マダックス」の白星。サービス監督も「才能あふれる投手なのは分かっている。大リーグで100球行かない完投なんて、これ以上はないね」とえびす顔だった。