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【社会】

#学校ムリでもここあるよ 新学期を前に3団体が共同企画

子どもたちが安心できる居場所の大切さを語り合うキャンペーンのメンバーら=19日、東京都千代田区で

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 学校に行きづらく不安な新学期を目前にした子どもたちへ、身近にある居場所や相談場所をウェブ上で知らせるキャンペーン「#学校ムリでもここあるよ」が十九日、始まった。子どもへの遊び場提供や、不登校児の支援などに取り組む三つの市民団体が共同で実施。同日、東京都千代田区でトークイベントも開かれ、かつて不登校だった大人たちが「仲間に出会うことが安心感につながる」と利用を呼びかけた。 (柏崎智子)

 三団体は「フリースクール全国ネットワーク」(北区)、「日本冒険遊び場づくり協会」(世田谷区)、「フューチャーデザイン」(川崎市)。長期休暇明けに子どもが命を絶つなどの事例が後を絶たないことから、初めて協力して実施した。

 サイトでは、キャンペーンに賛同した全国のフリースクールやカフェ、公園で大人が見守りながら自由に遊ぶ「プレーパーク」など百七十二カ所を順次紹介。九月十三日までの期間中、それぞれの場所が無料で利用できるようにしたり、開設日を増やしたりするなど工夫する。

 トークイベントでは、いずれも子ども時代、不登校の経験がある「不登校新聞」の石井志昂(しこう)編集長と、会社社長で別のキャンペーン「#不登校は不幸じゃない」発起人の小幡和輝さんが対談。石井さんはフリースクールで仲間を得た安心感を語り、小幡さんは「無理して学校へ通い、不登校になれない子どもたちが一番大変」と指摘した。

 第二部では、三団体の代表らが大人の役割について意見交換。日本冒険遊び場づくり協会の関戸博樹代表は「何を言ってもよく、何をやってもいい、と子どもを安心させることが大事」と語った。フューチャーデザインの生駒知里代表は、引きこもりを「幼虫からさなぎになる時期」とし「たじろがずに見守ると、また外へ向かえる」と話した。

 サイトは「#学校ムリでもここあるよ」で検索。

 

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