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【高校野球】

<光と影と>首都圏から星稜に“国内留学”の2人 守備のバトンパス

2019年8月19日 紙面から

8回裏から守備に就く星稜の二塁手山本(松田雄亮撮影)

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 7回まで福本陽生(はるお、3年)が守った星稜の2塁ベースは、8回から山本伊織(同)に渡った。東京と神奈川を隔てて流れる多摩川を挟んで、福本が東京側の世田谷区、山本が神奈川の高津区で育ち、小学時代は同じ世田谷タイガースで、ともに内野手として汗を流した仲だ。

 地元の通学生が多い星稜は、国内留学組に運動部の寮がある。野球部の3年生は4人だけ。サッカー部の下級生と同居する。星稜はサッカー部も全国区の存在で「お互いに刺激し合ってます」と、2人は言う。

 中学でチームは別々になったが「高校が決まったら連絡し合おうと約束していたら、2人とも星稜でびっくりした」と、福本。友情は続いて、この日は、ポジションまでバトンパスした。

 山本は「守備のスペシャリスト」を自任する。9回、難しいセカンドライナーを横っ跳びで好捕すると、福本は「さすがです」と、自分のことのように喜んだ。

 喜びに沸くロッカールームで、2人は声をそろえた。「あと2つ」。金沢に新天地を求めた2人に優勝の2文字がはっきり見える。 (スポーツジャーナリスト・満薗文博)

 

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