今回は、実際の有料での見学ツアーの前半をリポートします。

ウイスキー博物館は、ウイスキーの歴史やサントリーの様々な所蔵品が展示されていて、ツアー予約をしなくても見学可能です。



ツアーの最初には、館内のモニターで白州蒸溜所の概要が紹介されます。
白州蒸溜所では、大麦麦芽を加熱して成長を止めるモルティングを行っていません。
モルティングは、スコットランドにあるモルトスターに委託しており、必要となるピートの量などを注文しています。
モルトスターから送られた大麦麦芽は、蒸溜所にあるサイロに保管されます。
ただしツアーにおいては、実際に使われる大麦麦芽(ノンピートとライトピーテッドの2種類)と、モルティングで使われるピートを触り、香りの違いを体験できます。
すると、麦芽中の酵素が働いて、デンプンを麦芽糖に変え、甘みのある麦汁に変化します。

発酵が終わると、アルコール分が7度ほどのもろみ(ウォート)ができあがります。

発酵においては、アルミ製のタンクを使う蒸溜所もありますが、白州蒸溜所では木桶を使っています。
木桶を使う理由として、白州蒸溜所周辺が森林に覆われていることが挙げられます。
森林には多くの乳酸菌も生息しており、木桶にすることで乳酸菌が麦汁に浸透することが出来、酵母と共に乳酸発酵も行わせられるメリットがあります。

お酒における乳酸菌発酵は、初期の状態では酵母による発酵を遅らせ、異臭を放つ原因にもなります。
しかし一定量発酵し、酵母が自ら生成したアルコールで死滅をし始めると、そこから出てきた脂肪酸を乳酸菌が食べ、甘い香り、フルーティな香りを持つラクトンを出すと言われています。
白州蒸溜所では、この個性を出す意味で、30年前から木桶を使っています。
見学当時は、ちょうど30年を経過した木桶が撤去され、新しい木桶が設置されていました。
続きは次回。
開始
まず、ツアーの開始時刻までにウイスキー博物館に入ります。ウイスキー博物館は、ウイスキーの歴史やサントリーの様々な所蔵品が展示されていて、ツアー予約をしなくても見学可能です。
ツアーの最初には、館内のモニターで白州蒸溜所の概要が紹介されます。
モルティングについて
モルティングは、スコットランドにあるモルトスターに委託しており、必要となるピートの量などを注文しています。
モルトスターから送られた大麦麦芽は、蒸溜所にあるサイロに保管されます。
ただしツアーにおいては、実際に使われる大麦麦芽(ノンピートとライトピーテッドの2種類)と、モルティングで使われるピートを触り、香りの違いを体験できます。
仕込み(糖化)
モルティングされた大麦麦芽を砕き、そこに白州の天然水を温めて仕込み水を作り、そこに麦芽を入れて混ぜていきます。すると、麦芽中の酵素が働いて、デンプンを麦芽糖に変え、甘みのある麦汁に変化します。
発酵
麦汁に酵母を加えて発酵させ、アルコール分を抽出していきます。発酵が終わると、アルコール分が7度ほどのもろみ(ウォート)ができあがります。
発酵においては、アルミ製のタンクを使う蒸溜所もありますが、白州蒸溜所では木桶を使っています。
木桶を使う理由として、白州蒸溜所周辺が森林に覆われていることが挙げられます。
森林には多くの乳酸菌も生息しており、木桶にすることで乳酸菌が麦汁に浸透することが出来、酵母と共に乳酸発酵も行わせられるメリットがあります。
お酒における乳酸菌発酵は、初期の状態では酵母による発酵を遅らせ、異臭を放つ原因にもなります。
しかし一定量発酵し、酵母が自ら生成したアルコールで死滅をし始めると、そこから出てきた脂肪酸を乳酸菌が食べ、甘い香り、フルーティな香りを持つラクトンを出すと言われています。
白州蒸溜所では、この個性を出す意味で、30年前から木桶を使っています。
見学当時は、ちょうど30年を経過した木桶が撤去され、新しい木桶が設置されていました。
続きは次回。