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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]札幌記念 フィエールマン凱旋門賞壮行戦へ粋な演出

2019年8月15日 紙面から

ウッドチップコースで併走先着したフィエールマン(左)=函館競馬場で

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 「第55回札幌記念」(GII・18日・札幌・芝2000メートル)の追い切りが14日、札幌と函館の両競馬場で行われ、函館Wでフィエールマンが余力十分に同入。すっきり勝って凱旋門賞へ弾みをつける。同じく凱旋門賞を目指すブラストワンピースも函館芝で持ち前の脚力を披露し、1馬身先着した。「第54回北九州記念」(GIII・18日・小倉・芝1200メートル)の追い切りでは栗東CWでミラアイトーンが破竹の5連勝へ、さすがの瞬発力を見せつけた。

 恥ずかしい競馬はできない凱旋門賞への壮行戦。フィエールマンが、追い切りも分かりやすく派手な内容を演出した。嶋田を背にした(レースはルメール)函館Wの向正面では僚馬モンドインテロ(7歳オープン)と一緒の駆けだしだったが、3コーナー過ぎで早々に置き去りに。単走かと思いきや、10馬身以上先行していたカルリーノ(3歳2勝クラス)にあっという間に追いついた。

 内から半馬身ほど前に出てビッシリ併せ、ほぼ馬体を並べてのゴール。先行する他厩舎の単走にたまたま追いつく併走はしばしばあるが、これは前日から話が通してあって予定通り。オープン馬を早々にぶっちぎり、直線でも他の馬を相手にしぶとさをアピール。1本の時計で見どころを2つ作る、計算ずくの粋な演出だ。

 手塚師は「(5F)68秒くらい? いいですね。追いつくところも無理していない感じ。嶋田もこの馬にはよく乗っているけれど、いいときの出来だって言っていた。天皇賞・春と同じくらいの感じにはあるね」と、デザイン通りの追い切りに満足そうだ。

 札幌記念は、レースレーティング的にもいつGIに昇格してもいい夏の大一番だが、今年は同世代のグランプリホースとダービー馬も参戦。壮行戦として不足のないメンバーになった。「同世代のトップとやれるのは楽しみだね。この相手に結果を出せば、よりこの馬の価値も上がるでしょう。内容と言うよりもしっかり走ってもらって。凱旋門賞へ行きたいと言うことなんで」と手塚師。胸を張って海を渡れるレースにしてみせる。 (若原隆宏)

 

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