男の部屋について行ったんだからOK
3回目のデートで雰囲気もいいからOK
世の中には、暗黙の了解というものがある。
しかし、それに対して「そんなつもりじゃないし」と言う女子も少なくない。
知りたくもないと思うが、私もそういう女のうちのひとりである。
この「そんなつもりじゃなかった」を性別の枠を超えて誰にでもわかりやすく説明するならば
「いつかはそういうことになってもいいと思ってるけれど、今はまだ心の準備ができていない」
が適しているのではないかと思う。
この期に及んで何を言うとんねんという男の気持ちもわかる。
私だって、男性側の気持ちをわかっていながら部屋まで行って、潔くないじゃないか!と思う。
しかし、心の準備ができていないのだから仕方がない。
無理やり自分を納得させて事を進めても、傷つくのは女子のほうである。
じゃあ、なんで部屋まで来たん?と男性諸君は思うかもしれない。
そんなこともわからんか?
それはね?
もう少し一緒にいたいから
この「もう少し一緒にいたい」が、セックスに結びつくかつかないか、が男女の差なのだろう、と私は思う。
なんでそんなことを書いているかというと、ある男性と原田龍二の件で話をしたからである。
あの、後部座席で、という例のヤツ。
ファンなら嬉しいのではないか、と彼は言う。
しかし、ご飯も行かんと後部座席っていう扱いは論外ではないのか?
「でも嬉しいやろ?」
嬉しいのかな?
自分のことに置き換えて考えてみる。
嬉しくはないな。
なぜなら、セックスをすることが目的でファンになっているわけではないからだ。
たとえばファンって、その人の歌っているときの声が好きだったり、話がおもしろいから好きだったり、単純に顔が好みだから好きだったりするわけだが、女性の好きには「相手を尊敬しているかどうか」が重要なポイントになっている。
尊敬している人にメッセージを送って「エッチな写真を送ってほしい」という返事が返ってきたら、尊敬の気持ちなんて木っ端微塵になくなってしまうだろう。
私だったら即ブロックだし、お金を出して買ったDVDなんかも泣きながら始末してしまうかもしれない。
よしんば「エッチな写真を送ってほしい」と言われなかったとして、当日、後部座席で迫られたら、ショックのあまりその場で文春に電話をしてしまうかもしれない。
では、好きな芸能人から女子がされたいことは何かというと
「もっと夢中にさせてほしい」
というのが正答なのではないかと考える。
具体的には、仕事に対する姿勢だとか、好きな作品についてだとかの話をして、もっと尊敬させてほしい。
まあ、一般人にそんなことしてられへんわな。わかっとるよ。
だから、遠くから応援するのである。
この件に関してもうひとつ言うと、インスタでダイレクトメールを送って…というやり方は卑怯である、と考える。
ファンとは、作品を買ったり、舞台に行ったり、ライブに行ったり、ライブの物販でグッズを買ったりして応援するものである。
そういうことでその芸能人は支えられてるし、私たちファンも作品によって支えられているのである。
お金を使う、時間をかける労力をすっ飛ばして、若さとか美貌で一線を越えようとするということに対して、順番抜かしのようなずるさを感じる。
若さとか美貌を全面にアピールするから、後部座席で、のような扱いを受けるわけだし(若さや美貌に対する妬み嫉みがひどくてごめんな)
もちろん、そういう人に返事をする側にも問題はあるのだが。
なので、私はそういうことはしない(若さ等でアピールができないという事実は置いておくとして)。
どうせなら、若さとか美貌とかいつかはなくなってしまうものではなく、もっと違うところで評価されたいものである。
と、だいぶ話がそれてしまったが、話を元に戻すとやはり、男の人と女の人は感覚が違うのだということである。
好き=OKだと彼らは思っているし、会うまでの過程がイージーだったりすると(自分は遊びだからそっちも遊びでしょう?)というように雑な扱いでもOKだと思われてしまう。
ところが女子のほうは、好き=OKとは限らないし、遊びだろうがなんだろうが雑な扱いをされるのはイヤである。
そこで冒頭の「そんなつもりじゃない」を思い出す。
「そんなつもりじゃない」は、女子の気持ちを的確にあらわしていると私は思うのだが、男性側に理解してもらえないのはこういうことか、と気づいたのである。
「いいだろ?」「そんなつもりじゃない」というやり取りがなくなることって、きっとないんだろうな。