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| 第1話 スライムスレイヤー(LV3) | プロローグ |
| 2028年5月 今日も俺はダンジョンに潜っている。 | 2030年5月 今日も俺はダンジョンに潜っている。 |
| ほぼ毎日潜って2年が経った。 | |
| 2019年に世界に突然地下迷宮が出現した。現在までに世界中で1500程の地下迷宮が確認されているが、 | 2023年に世界に突然地下迷宮が出現した。現在までに世界中で3000程の地下迷宮が確認されているが、 |
| この地下迷宮は現在ダンジョンと呼ばれている。 | この地下迷宮は現在ダンジョンと呼ばれている。 |
| ダンジョンは階層も10層程度のものから、100層を超えて未だ最下層が確認されていないダンジョンまで | ダンジョンは階層も10層程度のものから、100層を超えて未だ最下層が確認されていないダンジョンまで多種多様である。 |
| 多種多様である。 | |
| 当初ダンジョンが発見された時には、 | 当初ダンジョンが発見された時には、 |
| 「古代遺跡か?」 | 「古代遺跡か?」 |
| 「いや地底人?」 | 「いや地底人?」 |
| 「埋蔵金?」 | 「埋蔵金?」 |
| などと連日テレビを賑わせていた。 | などと連日テレビを賑わせていた。 |
| 日本の場合、国の管轄下に置かれ、自衛隊による大規模な調査が行われた。 | 日本の場合、国の管轄下に置かれ、自衛隊による大規模な調査が行われた。 |
| 3年間程度の調査の結果、ダンジョンにはファンタジー要素満載で、モンスターやお宝、ダンジョン内で | 6年間程度の調査の結果、ダンジョンにはファンタジー要素満載でモンスターやお宝、ダンジョン内でのみレベルやステータスや魔法まである事が判明した。 |
| のみレベルやステータスや魔法まである事が判明した。 | |
| 調査を受けて法整備が進み2024年に一般公開される運びとなった。 | 調査を受けて法整備が進み2025年に一般公開されるようになった。 |
| ダンジョンができたから3か月後、ダンジョンからモンスターが大量に出てきた。 | |
| 何とか、退治することはで出来たが、被害は甚大。政府はこれを重く受け止めた。 | |
| それを期にダンジョンに潜るための資格 ダンジョン探索調査員 通称 『探索者』が設けられた。 | それを期にダンジョンに潜るための資格。ダンジョン探索調査員 通称『探索者』が設けられた。一般人は基本的に、『冒険者』と名乗っている。テンプレだからね。 |
| 資格は満15歳以上 であれば応募可能。10万円の受講料を振り込み7日間の学科講習を受ければ探索者ライセンスが発行される。 | 資格は満15歳以上 であれば応募可能。10万円の受講料を振り込み7日間の学科講習を受ければ探索者ライセンスが発行される。 |
| 当初応募資格は20歳以上となっていたが、いざスタートしてみると仕事をしている人からの応募がほとんどなく、急遽15歳以上に変更となった経緯がある。 | 当初応募資格は20歳以上となっていたが、いざスタートしてみると仕事をしている人からの応募がほとんどなく、急遽15歳以上に変更となった経緯がある。 |
| 俺、高木 海斗 も15歳になったと同時にお年玉とおこづかいを貯めた10万円を持って速攻探索者ライセンスを取得した。 | 結果的に、中二心溢れる若者がたくさん集まって来た。 |
| 僕、新崎零琥 も15歳になったと同時にお年玉を貯めた10万円を持って速攻探索者ライセンスを取得した。 | |
| 抑えきれない期待感を胸に取得した翌日にはダンジョンに潜っていた。 | 抑えきれない期待感を胸に取得した翌日にはダンジョンに潜っていた。とはいっても無断で7年前からずっと入っているけど。 |
| あれから2年今日も俺は近所にあるダンジョンの『1階層』に潜っている。 | あれから1年今日も俺は近所にあるダンジョンの『1階層』に潜っている。 |
| 「いないなー」 | 「いないなー」 |
| 俺は獲物を探していた。毎日狩っているあいつらを---- | 僕は普段狩っているお目当てのアイツを探す。 |
| 1時間程歩き回りようやく見つけた。 | 10分間探し回って、やっとアイツを見つける。 |
| サッカーボール程のゼリー状のモンスター スライムを。 | 水色でぽよぽよした奴、スライムだ。真ん中に小石サイズの核が入っている。 |
| 20メートル程離れた場所にいる 青色のスライムに気づかれないように音を立てずに近づいて必殺の | |
| 強力殺虫剤を噴射した。 | |
| 「収納」 | |
| 噴射と同時にスライムは「グチュ、グニュ、ボヨヨーン」とギャグのような音を立てて暴れ回り、消失した。 | 核が無くなり、スライムが溶ける。 |
| 僕の持つスキル【収納】の効果。 | |
| 俺は「すーっ 、はー」止めていた呼吸を再開する。 | 触った物を収納空間に収納できるという能力。(生物は無理)目に見えるスライムぐらいのサイズまでの大きさの物なら触らなくても遠距離から収納できる。 |
| これが俺が編み出した スライム必殺 殺虫剤ブレスだ。 | これが、スライム絶対必勝法。 |
| どういう原理かわからないが潜りはじめて3日目ぐらいの時にたまたま持ち込んだ殺虫剤を使用したら | 遠距離から核だけ抜き取って勝利する。 |
| 劇的に効いたのだ。 | ちなみに、スライムは核を攻撃すれば死ぬ。 |
| それ以来ずっとこのやり方を続けている。 | 僕は、これをずっと繰り返す。 |
| スライムの消失後、小指の爪の半分くらいの石が残っているので回収した。 | |
| この石はいわゆるモンスターの心臓 魔核だ。 | スライムの核一個500円。 |
| 魔核は探索者事務所で買い取ってもらえる。 | 一日で核が約50個くらい。 |
| スライムの魔核1個でおよそ500円----- | それで、25000円。 |
| 放課後に3時間程度潜って、発見できるスライムは3匹程度 。 500円×3匹で1日1500円程度。 | スライムの各以外の部分はゼリーとなる。 |
| 夢と希望の探索者としての俺の稼ぎは月に25日前後潜って35000円程度だ。そこから殺虫剤が月に5000円はかかるので実質30000円ぐらいだ。 | そのゼリーが一個100円。 |
| 核と同じく約50個くらいなので、5000円。 | |
| 合計30000円。 | |
| 安い。安すぎる。 | これが、平日の稼ぎで、土日祝日になると、60000円。一週間で27000円。 |
| 結構な稼ぎになる。 | |
| 多少なりとも命の危険があるにもかかわらず月に30000円。 | たまに、たくさんのスライムが出てくることもあるから。ザックザックである。 |
| もちろん夢と希望の探索者なのでシルバーランク(中位)以上の探索者は月に100万円単位で稼いでいる。 | まぁ、ずっと狩っていたせいでスライムスレイヤーの称号を獲得した。 |
| 残念ながら俺は最下級のウッドランク探索者なのだ。 | |
| それでも2年間 1階層専門の探索者として放課後アルバイトがわりに日々頑張っている。 | いつも通り狩っていた時、とある変化が起きた。 |
| 1階層にはスライムしか出現しない。安心安全のかわりにスライムからはドロップアイテムが出ない。 | 〈スライム計一億体の瞬殺での討伐を確認。スキル【超速再生】を獲得。称号【スライムディザスター】獲得。最初の【スライムディザスター】を確認。超越能力【暴食】を獲得〉 |
| と、頭の中に直接聞こえる。 | |
| というか、僕って一億体も倒していたんだ。一万体くらいだと思ってた。 | |
| 残されるのは魔核のみである。 | まずは、スキルだけど家においてあるステータスを表示するステータスカードがなければ確認ができない。 |
| 今日も魔核3個を換金し1500円を受け取り家に帰った。 | 僕は、いつも通りスライムを狩りまくってから帰った。 |
| ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ | |
| 俺の今のステータス | 僕は、家に帰ってからすぐにステータスを確認する。 |
| 高木 海斗 | 【名前】神崎零琥 |
| LV 3 | 【年齢】16歳 |
| HP12 | 【ジョブ】なし |
| MP 3 | 【レベル】34 |
| 【HP】30/30 | |
| 【魔力】200/200 | |
| 【BP】120 | |
| BP 10 | 【超越能力】暴食 |
| スキル ー | 【スキル】収納・超速再生・分裂・ |
| 装備 殺虫剤 | 【魔法スキル】射撃魔法 |
| 【称号】スライムディザスター | |
| 2年間スライムを狩り続けてレベルは2つ上がって3になった。HPは5増え、MPは2増えた。 | 変わったのは、称号がスライムスレイヤーからスライムディザスターに変わったことと、暴食と超速再生と分裂が増えたこと、あとBPが増えたことかな。 |
| BPとはバトルポイントの略で所謂戦闘力である。 | BPはバトルポイントの略で全体的な戦闘力をあらわす。 |
| この数値、ウッドランクにふさわしいものとなっている。 | |
| 完全にモブである。 | 探索者にはクラスがあって、BP120だと、ロッククラスくらい。まぁ、僕はウッドクラス。クラスは下か順番にウッド↓スートン↓ロック↓アイアン↓カッパー↓シルバー↓ゴールド↓ダイヤ↓ミスリル↓オリハルコン↓アダマンタイトとなる。 |
| 最初は夢も希望もあった。 | |
| 「いつかオリハルコンランクになってやるー!!!」 | |
| とクラスの友達にも吹聴していた。 今となっては黒歴史でしかない。 | |
| 俺も一度だけ2階層に降りた事がある。2階層はゴブリンやグールのような下級人型モンスターの階層だ。 | |
| 下級という響きで完全に舐めてました。 | |
| 死ぬかと思いました。いやまじで死にかけました。 | |
| ゴブリン雑魚? ファンタジー永遠の雑魚キャラ? | |
| そんなのは「絶対嘘だー!!」 | 早速スキルの確認ですね。 |
| ちょっと考えたらわかることだった。 | 暴食 |
| 人型のモンスター、知能もあればモンスター特有の膂力も持ち合わせている。 | 倒した相手のスキルを得ることが出来る。 |
| どこに素人高校生が勝てる要素があるのだろうか? | |
| 1mmもありませんでした。 | |
| 必殺の殺虫剤ブレスもほとんど効果無しでした。 | 超速再生 |
| 150cmぐらいのゴブリン1匹にボコボコにぶん殴られ、身ぐるみ剥がされかけ、血だるまになりながら、命からがら1階層に逃げ帰りました。 | 理から外れた異常な速さで傷を治し、再生する。 |
| たまたま武器を持たない個体だったので助かったけど武器を持っていたら100パーセント死んでました。 | |
| 以来猛烈に反省した俺は1階層の住民となりました。 | 分裂 |
| 2年間通って探索者仲間も数人出来た。仲間からはスライムスレイヤーの称号を貰いました。 | 分裂する。分裂体が見ているものを自分も見ることが出来る。 |
| 俺は、またいつものように1階層に潜っていた。 | 分裂の解説はそのままだね。分裂は、もう一人の自分が出来るのかと思ったら、日々から小さなスライムができるだけだった。プチっとつぶれるサイズ。偵察に使えるね。 |
| 「もう1匹狩ったら帰るかー」 | |
| 独り言を言いながらスライムを求め再び歩いていると金色のスライムを発見した。 | |
| 「なんだ? 金色のスライムなんか聞いたことないな」 | |
| ちょっと気になったけどいつもの通り、忍び寄って殺虫剤ブレスを実行した。 | それにしても、どれも規格外の強さのスキルだ。まぁ、どれだけ強くなろうともこのままでも生活できるので、スライム狩りを続けるけど。 |
| 「グチュ、グニュ、ボヨヨーン」といつもの音を出しながらスライムは消失した。 | |
| 「ん!?」 | |
| いつもの通り魔核を回収しようと近寄ると魔核と一緒に一枚のカードがドロップされていた。 | ちなみに、ステータスカードのスキルの部分をタッチすればスキルの解説が出てくる。 |
| スライムからはドロップアイテムが出ないと言われている。実際俺もこれまで2000匹近く倒したが一度も | 多分、分裂はスライムのスキルを暴食で獲得したのかな? |
| ドロップアイテムが出たことはなかった。 | 射撃魔法は元々持っていたスキルだし。 |
| 初めてのドロップアイテムに俺はちょっとビビりながら恐る恐るカードを拾った。 | 明日は日曜日、これからもどんどんスライム狩りだ。僕は、スライムにとっての災害だからね。 |
| 「こ、これは まさか・・・」 | 確か、中国に現れた破滅竜も災害級だったね。 |
| 震える手の中にあるのは、テレビでしか見た事がないサーバントカードと呼ばれる従者を召喚出来る超レアアイテムだった。 | |
| 文字数: 2433 空白数: 27 空白込み文字数: 2460 改行数: 238 改行込み文字数: 2698 単語数: 117 | 文字数: 2230 空白数: 4 空白込み文字数: 2234 改行数: 202 改行込み文字数: 2436 単語数: 85 |
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