【競馬・ボート・競輪】[ボート]蒲郡GI「レディースチャンピオン」優勝戦 大山、最年少で夏の女王2019年8月13日 紙面から
愛知県・蒲郡ボートのプレミアムGI「第33回レディースチャンピオン」は12日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、大会初出場の1号艇・大山千広(23)=福岡=がインからコンマ01のSで逃げを決め優勝。賞金1100万円を獲得して女子同ランクでトップに躍り出た。また、23歳6カ月で制した大山は、本部(当時・西村)めぐみが持っていた24歳3カ月(第11回)の最年少V記録を更新した。最終マークまでもつれた2着争いは大滝明日香が競り勝ち、今井美亜は3着だった。 ボート界にも“スマイル・シンデレラ”の誕生だ。23歳の大山千広が大会初出場でいきなり優勝。ゴルフ界では20歳の渋野日向子がメジャー初挑戦Vで明るい話題を届けたが、それに負けじと大会最年少Vの快挙をやってのけた。 「めちゃくちゃうれしいです。緊張して1マークはハンドルが入らなかったけど、後ろが競っていたので勝てたと思いました」とキュートな笑顔。人気を集めたプレミアムGIの優勝戦1号艇。その重圧はこれまでに経験したことないものだったが、節イチパワーの64号機を相棒に克服。Sは「手前で1回放った。でも、際かなとは思いました」。それはコンマ01という圧巻の速さだった。 デビューまだ4年。急激な勢いでスター街道を上り詰めている。初勝利は2016年5月・若松。1号艇に元レーサーの母・博美さんがいたレースで、4コースから豪快にまくって注目を集めた。昨年はヤングダービーで女子初のベスト6入りをするなどし、最優秀新人賞も受賞した。今年はファン投票で選出されるSG・オールスターに4位で選出され、ドリーム戦に選ばれるなど人気も抜群だ。 今回の優勝で来年3月のSG・クラシックの切符も手にした。投票で選出されるSGではなく、自力でつかんだ出場権に大山は価値を見いだす。「自分でそういう場所を走れるようにしないとレベルアップできない。だから『勝てばクラシックだな』と意識はしていた」。この日の優勝戦6人の平均年齢は32歳と若返った印象だが、その中でもひときわ若い大山が戴冠。まさに女子ボート界の新時代が幕開けだ。 (大久保晋)
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