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【ゴルフ】

渋野スマイル締め! 連続バーディーで13位 次戦は16日

2019年8月12日 紙面から

18番でバーディーパットを沈め笑顔の渋野

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◇北海道meijiカップ<最終日>

 ▽11日、北海道北広島市・札幌国際CC島松C(6531ヤード、パー72)▽晴れ、21・4度、南3・2メートル▽賞金総額9000万円、優勝1620万円▽53選手(うちアマ2人)▽観衆7631人

 凱旋(がいせん)シブコは13位フィニッシュ! 5打差9位からの逆転Vが期待された渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーのパープレー72。通算4アンダー、13位で3日間を終えた。大フィーバーの中、体調不良を乗り越え、この日はラスト2ホールをバーディーで締める全英女王らしさを見せた。優勝は25歳のペ・ソンウ(韓国)。12アンダーで並んだテレサ・ルー(台湾)とのプレーオフを制し、日本ツアー参戦6カ月で初勝利を挙げた。

 最終18番で3メートルのバーディーパットが回り込むようにカップに沈むと、穏やかな笑みがシブコに広がった。いつものはじける笑顔とは違う。全英女子オープン優勝から息つく間もなく続いてきた喧騒(けんそう)が、一段落した瞬間だった。

 「今日は本当に出入りが激しくてイラッとする場面もあったけど、17、18番のバーディーで吹っ切れた。記録もなんとかつなげたし、よかった。ヤッバい、ヤバい」。6月から続けている国内のオーバーパーなしは21ラウンド連続、全英を含めると25まで伸びた。

 5打差逆転Vの期待を背負ってのスタートで前半は38。得意の「バック9」に入り12番でバーディーを奪うも、16番で三つめのボギー。ついに記録も途切れるかという土壇場で、全英女王の意地を見せた。17番パー3で6番アイアンでのティーショットをピンそば1メートルに。続く18番も「最後は見に来ていただいた、たくさんのみなさんにバーディーを見せて終わりたかった」と、見事に連続バーディーで締めた。

 取材攻勢、過労による発熱…。これまでにないさまざまなことに襲われた1週間。この日は声がかれていた。フィーバーは続き、最終日はコース周辺で渋滞が発生した。ギャラリーは大会最多7631人。過去最多だった前日からさらに1776人増え、大会合計も1万6407人と最多を記録した。

 「しんどい部分もありましたが、ギャラリーさんが私の体調まで気にしてくれて…。今日が体調的には3日間で一番楽だったけど、体が動かない日にアンダーパーで、動く時にイーブンパー。『なぜ?』っていう感じ。何も考えてないほうがいいんですかね」

 そう言って笑った「スマイル・シンデレラ」。13日には次戦・NEC軽井沢72ゴルフの練習ラウンド予定で、16日からはまた戦いが始まる。「今は何もしたくない。ボーッとしたい。あとおなかがすいたので、ご飯が食べたい!」と、子どもたちに笑顔で手を振りながらコースを後にした。 (月橋文美)

子どもたちのエスコートでスタートした渋野(中央)=札幌国際CCで(いずれも神代雅夫撮影)

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◆強さの要因

 渋野は、ボギーかそれより悪いスコアの直後に、バーディー以上でカバーする「バウンスバック率」が26.8456でツアー1位(2位は河本結の23.2558)。この日もボギー以上だった4ホールのうち直後の3ホール(5、8、17)でバーディーを奪った。渋野はこの日「出入りの激しいゴルフ」と話したが、「(悪いホールの後は)『くそっ』って気合が入るんでしょうね」とも。間違いなく強さの要因のひとつだ。

◆歴代7位タイ

 渋野の国内戦オーバーパーなしの21ラウンド連続は、2007年横峯さくらに並ぶ歴代7位タイ。最長記録はアン・ソンジュが13年につくった28ラウンド連続。

◆渋野の次戦は16日開幕

 渋野が次に出場を予定しているNEC軽井沢72(会場・長野県軽井沢72)の指定練習日は13~14日で、15日はプロアマ戦(いずれも一般非公開)。大会は16~18日で、初日は7時45分スタート予定。

 

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