一面「安倍一強 戦争末期と同じ政治の貧困」 古賀元自民幹事長インタビュー
終戦の日を前に、元自民党幹事長で日本遺族会名誉顧問の古賀誠氏(79)は本紙のインタビューに応じた。「安倍一強」と言われ、権力者に物言わぬ空気が漂っている状況を「議論がなく、戦争の末期と同じような政治の貧困だ」と指摘。一方、自民党が改憲案で示している憲法九条での自衛隊の明記は「必要ない」とし、九条改憲について反対の姿勢を明確にした。 参院選の結果を受けて、安倍首相は改憲の議論を進める構え。古賀氏は「日本は七十四年間戦争に巻き込まれなかった。世界の多くの国々に迷惑をかけたという謙虚な気持ちもこもっている」と九条の意義を説明。「憲法九条は世界遺産だ」と評価し、堅持を訴えた。 安倍一強の現状には「ある人が言ったことに全部賛成し何も批判しない」と強調。「先の参院選で投票率がかなり下がった。今の政権に危うさが感じられ、信頼を失いつつある現象だと思う」と分析した。 戦争で父を亡くした体験を持つ古賀氏は、日本遺族会の会長を二〇〇二年から十年間務めた。靖国神社については「国民がわだかまりなく、戦没兵士を顕彰する場として後世に残していくべきだ」と持論を述べた。 <こが・まこと> 1940年、福岡県瀬高町(現みやま市)生まれ。日大卒。参院議員秘書を経て、80年衆院選で初当選。96~97年運輸相、2000~01年自民党幹事長などを歴任し、12年に政界を引退した。衆院10期連続当選。02~12年に日本遺族会会長、現在は同会名誉顧問。06~12年に宏池会(現岸田派)会長を務めた。 今、あなたにオススメ Recommended by PR情報
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