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不戦、若者は考える 名古屋の教会「平和の集い」170人

自身が聞き取った元兵士らの戦争体験を踏まえ、若者たちと意見交換した水野さん(左)=名古屋市東区のカトリック布池教会で

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 不戦について考え、意見を交わす、カトリック名古屋教区の「平和の集い」が十一日、名古屋市東区のカトリック布池教会であった。シベリア抑留者らの戦争体験を語り継ぐなど平和教育に取り組む日進市の水野晴仁さん(53)が、大学生ら若者と「戦争しない・させない」をテーマに対話した。

 集いは毎年この時期に開いており、信者ら約百七十人が参加した。水野さんは元小中高教諭で、現在は私塾を経営。平和教育に力を入れていた小学校時代の恩師の後を継ぐ形で、四年前に知人の元兵士やシベリア抑留者ら約三十人の証言集を作り、戦争体験を語り継ぐ活動を続けている。

 水野さんは参加者を前に、戦時中、旧満州(中国東北部)に渡った関東軍の新兵訓練に触れ、「中国人の捕虜を銃剣で突き刺して殺すよう命じられた」などと解説。終戦後のシベリアでは寒さや飢えに耐えながら厳しい労働が課せられ、多くの人が命を失ったことなどを説明した。

 その上で「平和活動は事実と向き合うことから始まる。平和をただ叫んでいても平和は訪れない。しっかり勉強して分かった事を発信してほしい」と訴えた。

 若者代表として登壇した日本福祉大一年の栗山リンダさん(18)=弥富市=は昨年、高校生が憲法九条改正の是非を考える「一万人模擬国民投票」を呼び掛けた中心メンバー。「(戦争について)いろいろ学んできたつもりだが、知らないことが多すぎて勉強が足りないなと思った。ショックな話ばかりだった」

 名古屋市昭和区の会社員大橋左季(さき)さん(25)は「平和について祈ることしかできないと自分は思っていた。しっかり勉強して私も(平和を)発信する一人になりたい」と語った。

 (榊原智康)

 

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