エピローグ
新しく空中戦艦を手に入れて、移動速度も殲滅速度も上がったルーカスだが、こなす依頼の数は相変わらずだった。
その理由は数週間前から彼に奉仕をするようになった少女ユースティア。
空中戦艦と同日に手に入れて、それからずっとルーカスに弄ばれ続けている少女だ。
毎日味わわされる、屈辱と恥辱が伴う陵辱にMの素質を目覚めさせてしまい、ついぞ、先日心が屈してしまったユースティアは、そんな素振りを露程にも見せず、今日も今日とて、ルーカスにご奉仕をしている。
朝の生理現象を納めるためのご奉仕を。
世間から見れば、彼らの姿はどう映るだろうか?
メイドを犯して楽しむ、好色な冒険者?
義理とは言え、兄妹にも関わらず性行為を楽しむ異常者?
それとも、或いはSMを愛好する恋人同士か。
空の上に住み、誰に阻まれる事のない比類なき力を得たルーカスにそんな世間の目などは関係なく、ただ、欲望のままに日々を楽しむのみである。
ルーカスは、ユースティアに股間をしゃぶらせながら、今日の予定を立てていた。
――今日は、以来の関係であの街の上空を通過する。
この空中戦艦と、メイドを、お土産片手に、メニアさんに自慢するのも良いかもしれない。
ルーカスは、富も、力も、名声も、家族も、一言言えば何でもしてくれるメイドも――そして、好きに生きる自由を手に入れた。
悪くない日々。
この日々があるのは、ある意味、ユースティアのお陰かもしれない。
あの日、あの時、ユースティアが「強姦されそうになった」と嘘をついていなければ、ルーカスはきっと、あのままあの屋敷の昏い個室でひっそりと死んでいただろうと思うから。
あの嘘は許せないし、裏切られた事も、思い返せば腹立たしい。
復讐のロールがてらに、三年前の怨嗟を軽く思い出しながら、ルーカスは意地悪な笑みを浮かべてユースティアに聞いた。
「追放した俺に奉仕しなければならないってどんな気持ち? ねえ、今どんな気持ちなの?」
「ふぁいふぁふふぉ(最悪よ)!!!!」
ルーカスの屈辱の苦い汁を口の中にたっぷりと注がれながら、ユースティアは、ルーカスに反抗的な目を向けつつ、そう言い放った。
(完)
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