トップ > 中日スポーツ > 高校野球 > 記事一覧 > 記事

ここから本文

【高校野球】

関東第一、4年ぶり快勝発進 谷、救援5イニング1失点

2019年8月11日 紙面から

日本文理-関東第一 9回表日本文理、最後の打者を打ち取り、ガッツポーズの谷=甲子園球場で(七森祐也撮影)

写真

◇全国高校野球選手権<第5日> 関東第一10-6日本文理

 ダブルエースがこの夏初めて継投した関東第一(東東京)が10-6で日本文理(新潟)を破り、オコエ瑠偉(楽天)らを擁して4強入りした2015年以来となる甲子園勝利を挙げた。先発の土屋大和投手(3年)から5回にスイッチした147キロ右腕の谷幸之助投手(3年)が日本文理の反撃を断ち切った。平泉遼馬内野手(3年)が反撃開始のソロで点火した打線は15安打10得点で圧倒した。2回戦は熊本工と対戦する。

   ◇

 あきらめない夏を断ち切った。4点リードの9回1死満塁、カウント3ボール。3四死球で迎えたピンチを関東第一の谷は、ここからすべて直球で押し切った。この日最速の146キロもマーク、南を空振り三振、代打の渡辺智を中飛。「真っすぐで押そうと思った。ここで切らないといけないので、しっかり低めに投げることだけを意識しました」。2009年夏の決勝で9回2死から5点を奪った日本文理の“あきらめない”野球に投げ勝った。

 リリーフ登板は、春の東京大会以来で、この夏は初めて。土屋のあとを受けた5回は、スライダーを主体に打たせてとって立ち上がった。四死球が多かったが最後まで大きく崩れない。昨年12月に東京都選抜メンバーとしてキューバ遠征し、勝ちにこだわる姿勢を学んだ。精神的に強くなり、走者がたまっても腕を振れるようになった。序盤は点の取り合いだったが米沢貴光監督(43)は「彼がマウンドに行って試合が引き締まった」と振り返った。

 米沢監督が頼りにしているダブルエースは、東東京大会は交互に先発。リリーフで1年生の市川が2試合に短いイニングを投げただけで、ほとんどを2人で投げ切った。甲子園初戦で先発した背番号1の土屋は「谷がいることで心の余裕ができる。1番だから自分がひとりでではなく、2人でと思っている」と話した。打線は、ベスト4だった2015年夏の初戦の12点以来となる甲子園での2桁得点。ダブルエース&強打の関東第一が優勝候補に名乗りを上げる。 (小原栄二)

 

この記事を印刷する

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ