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気温差50度超 熱く生交信 サイエンスヒルズ 南極・昭和基地 

(上)観測隊員の松本なゆたさんと交信したイベント(下)南極の観測隊員に質問する児童=いずれも小松市サイエンスヒルズこまつで

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「困りごとは」「オーロラ見える」児童ら質問続々

 南極・昭和基地とリアルタイムでつなぐイベント「極地から、こんにちは!」が十日、小松市サイエンスヒルズこまつであった。インターネット回線を使って金沢市出身の観測隊員・松本なゆたさん(39)と交信。松本さんが現地の自然や生活について伝えると、約百四十人の子どもらが瞳を輝かせて見入った。(青山直樹)

 松本さんは第六十次南極観測隊の越冬隊として、昨年十二月から地質や地盤の調査に取り組んでいる。イベントでは、大型スクリーンに基地の外にいる松本さんが映し出され、「日本は真夏ですが、こちらは南半球なので冬。気温はマイナス二〇度」などと伝えた。

 続いて、基地内の施設を映像で紹介。居住棟のほか、ビリヤード台が置かれた休憩室、浴室などが映し出された。松本さんは基地内に移り、カレーライスなど現地の食事について説明。かわいらしいペンギンの映像も流れ、子どもらが歓声を上げていた。

 質疑応答では、児童が「南極にいて困っていることは」と質問。松本さんは「美容院に行けないこと」などと言って笑わせた。「オーロラはどれぐらい見えますか」という質問には、別の隊員が「一カ月のうち、半分くらい見える月もある」と応じていた。

 交信に先立ち、約四十年前に南極へ派遣された小松市在住の山田清一さん(75)による講演もあった。山田さんはコマツの元社員で、機械隊員として同行。当時のオーロラの写真などを紹介した。祖母の実家が同市にある水崎聡一郎君(10)=京都府福知山市立惇明小学校五年=は「面白い話が聞けて良かった。南極に一度は行ってみたい」と声を弾ませた。

 小松市は三月に県内で初めて、南極の研究や観測隊派遣に取り組む国立極地研究所(極地研)=東京都立川市=と連携協定を締結。今後もさまざまなイベントを開く。

 

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