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【ゴルフ】

渋野、体調不良も首位と3打差11位タイ発進

2019年8月10日 紙面から

笑顔を見せながらコースを移動。右は成田美寿々

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◇北海道meijiカップ<第1日>

 ▽9日、北海道北広島市・札幌国際CC島松C(6531ヤード、パー72)▽曇り、21度、北4・1メートル▽賞金総額9000万円、優勝1620万円▽108選手(うちアマ4人)▽観衆2921人

 シブコ、英日連続Vへ好発進も体調は黄信号点滅!! 全英女子オープン優勝の“スマイル・シンデレラ”こと、渋野日向子(20)=RSK山陽放送=が4バーディー、2ボギーの70で回り、首位と3打差の2アンダー11位で発進した。ただ、体調不良を訴え、プレー後は一切練習せずに引き揚げるという異例の事態。2日目以降のプレー続行に暗雲が漂ってきた。5アンダー首位は申ジエ(韓国)、4アンダー2位に鈴木愛(24)=セールスフォース=ら5人が続いている。

 異変だ。ツアー会場で、いつも最後の1人、2人になるまで練習している渋野がラウンド後の報道陣対応を終えると、足早に車に乗り込んだ。「体調があんまり…。本当に良くないんです。頭が痛いのと、喉が痛いのと。熱もあるかもしれない。パッティング練習はしたかったんですけど…」と話す声もかすれ気味。相当つらそうだ。

 雨の中、詰め掛けたギャラリー2900人の半分以上が渋野の組に付いて回ったこの日は、スタート1番で乗らず寄らず入らずのボギー先行。前半はアプローチ、パットともにさえがなく、1バーディー、2ボギーで終えた。

 「ハーフターン(後半開始まで)の待ち時間で30分ほど寝ていました。ちょっとしんどかった。今までこんなことしたことなかったですけど…」。それでも大会主催meiji製の栄養飲料などでリカバーして後半へ。渋野らしいゴルフがよみがえり、12、16、18番でバーディー奪取。特に12番パー5では56度ウェッジで打った第3打が直接ピンに当たってカップの縁を壊すスーパーショットを披露。跳ねて6メートル残ったバーディーパットもねじ込んだ。

 「後半はコースコンディションに慣れてアプローチもしっかり寄せられた。同組の(成田)美寿々さんと(小祝)さくらちゃんが気を使って、ギャラリー整理みたいなことまでしてくれた。ありがたかった」

 体調面の不安から「今日は(18ホール)回り切れたらいいかなと思ってた」と言うが、そんな状態でも本音は「全英前からしばらくオーバーパーを打ってない(これで国内戦連続19ラウンドオーバーパーなし。全英も数えると連続23R)のでイーブン以下で回りたかった」と明かした。

 全英でも4日間ボギーなしで計18バーディーを奪った「バック9」での強さは体調不良でも健在。元気さえ戻れば、地球を半周しての2週連続Vも十分期待できる。

 (月橋文美)

◆120点の評価 青木コーチ

 全英では渋野のキャディーも務め、優勝に貢献した青木翔コーチは「パープレーで100点だと思っていたから、今日は120点ですよ」と評価した。

 「疲れもまだ取れていないと思う。でも笑顔でプレーしていたし、ギャラリーのみなさんもマナーよく観戦していただいたので、感謝したいです」。この日のラウンド後、同コーチは神戸の自宅に戻ったが、渋野が優勝争いに絡んだ場合は最終日にもう一度会場へUターンする可能性も!? 「そんな不安、ちょっとだけあります(笑)」とうれしい悲鳴を上げた。

 

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