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【高校野球】

敦賀気比・笠島、涼しい顔で1失点完投 進化の2年生エースで初戦突破

2019年8月9日 紙面から

敦賀気比-富島完投した敦賀気比・笠島(松田雄亮撮影)=甲子園球場で

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 1回戦4試合が行われ、敦賀気比(福井)は初出場の富島(宮崎)に5-1で快勝し、4年ぶりに初戦を突破した。智弁和歌山は米子東(鳥取)を中盤以降に突き放し、8-1で大勝。国学院久我山(西東京)は前橋育英(群馬)に7-5で逆転勝ちし、春夏通じて甲子園初勝利を挙げた。明徳義塾(高知)は藤蔭(大分)を6-4で振り切った。

◇全国高校野球選手権<第3日> 敦賀気比5-1富島

【戦評】投打のかみ合った敦賀気比が快勝した。1-1の5回に敵失と御簗の適時打で2点を勝ち越し。その後も小刻みに加点した。エースの笠島は3安打1失点で完投。富島は4回に重盗を決めて追い付いたが、3失策がいずれも失点につながり、攻撃も2併殺と好機を生かせなかった。

 涼しい顔で9イニングを投げきった。敦賀気比の2年生エース、笠島尚樹投手が富島を3安打1失点に抑え、100球で完投。「入りが良かった。勝ててホッとした」と表情を緩めた。

 立ち上がりから球の切れ、制球とも抜群だった。1回は2者連続三振。3番・黒田への初球に自己最速を2キロ更新する144キロをマークし、カーブやスライダーも低めに決まった。先制した直後の4回に同点とされたのは反省点だが、2、7回は併殺でピンチを脱出。打球が外野まで飛んだのは4度だけ。狙い通りの打たせる投球で、4年ぶりの初戦突破に導いた。

 小学生最後の日だった2015年3月31日。父とともに、センバツ準決勝が行われた甲子園球場を訪れた。地元の敦賀気比がエース・平沼(日本ハム)の力投や、松本(同大)の2打席連続満塁本塁打などで大阪桐蔭を11-0で圧倒。福井県に紫紺の大優勝旗を持ち帰った強さに引かれた。

 その平沼も2年夏の甲子園にエースとして出場。東哲平監督(39)は「(平沼には)まだまだ及ばない」と手厳しいが、冬の間に軸足にしっかりためをつくるフォームへ修正し、球速は9キロもアップした。初めて背番号1を付けた今春の北信越大会決勝では星稜(石川)の今秋ドラフト1位候補の奥川と投げ合い、大きな刺激を受けた。

 昨夏は初戦で木更津総合(千葉)に完敗。1年生だった笠島も登板し、8回の1イニングで3失点した。「ピンチで粘り強く投げられた。変わった姿を見せられた」。エースとして戻ってきた甲子園で、成長した姿を見せた。 (麻生和男)

 

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