十六夜 咲夜

登録日:2009/05/26(火) 20:57:26
更新日:2019/07/09 Tue 11:24:19
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十六夜 咲夜 (いざよい さくや) とは、東方Project第16作『東方紅魔郷』の5面ボスを務める人物である。
『紅魔郷』以降も登場することが多く、以下それをまとめる。



【概要】

種族 人間
二つ名 紅魔館のメイド
完全で瀟洒な従者
完全で瀟洒なメイド
危険な手品師
小夜嵐のメイド
紅い悪魔のメイド
電光石火のメイド
吸血鬼のメイド
能力 時間を操る程度の能力
テーマ曲 月時計~ルナダイアル(紅魔郷)
フラワリングナイト(花映塚)


紅魔館のメイド長。
紅魔館で人間なのは彼女だけである。
紅魔館の主であるレミリア・スカーレットに心からの忠誠を誓っている。

紅魔館のメイド達は妖精なので知能が低く、大して仕事が出来ない。
よって紅魔館の仕事の殆どは彼女が時間を止めて纏めてやっている。
また仕事以外にも休憩も時間を止めてとっているので、彼女が仕事や休憩をしている姿を見た事がある者は皆無である。


吸血鬼の弱点である銀のナイフを武器にしているが、それを許しているあたり、レミリアも信頼しているようである。

だが紅茶には毒を入れる。さっきゅんマジ外道。
例として、「心臓に刺激を与える成分があるらしいから、人間の血に近い飲み物ができるかも」と福寿草を煎じたモノをためらうこと無くレミリアに飲ませたりする。
吸血鬼には効かないことは分かっているようだ。

レミリアのストッパーとしての役割もあり紅魔館では意見できる唯一の存在。
(紅魔館の問題の半分はパチュリーによるものらしいので、もう一人意見できそうなパチュリーだが止めるつもりはないと思われる)

レミリアに鍛えられているらしく、狂気のような精神攻撃に対して耐性がある。

レア物なら何でもコレクションにしたがるレミリアに対して、咲夜はレア物食材コレクターである。
喰えそうな相手なら人型でも調理しようとするらしい…。コワイ!

そのためか映姫には人間に対して冷たすぎると言われ、そのまま死ねば三途の川を渡り切れない可能性があると言われた。
つまり川底にある地獄行きである。
人間を食糧加工したりしてるのでしょうがないとも言える。


主人やその関係者のレミリア、パチュリーには敬語で部下(?)の美鈴にはやや命令口調。
他キャラに対しては、東方キャラ全般に言えることだが安定していない。
概ね初対面の相手には敬語が多いが、あまりにもムカついた相手には敬語が取れる(天子など)。



【ゲームでの性能】

ゲームでは概ね魔理沙ほどではないがスピードが高めで、威力は高くないが速度・範囲・弾数に優れる弾幕を扱う傾向が高い。
作品によってはワイドショットを根元で当てるとバカにできない火力を発揮する事もある。

黄昏フロンティアでも手数とスピード重視のキャラ設定になっている。
同じスピードキャラの射命丸文と異なるのは手数に優れるという点で、いわゆる「固め」が非常に強いキャラとなっている。「殺人ドール」などの時間差攻撃の手段も持ち合わせており、相手の起き上がりに重ねて固めを継続する能力が高く、熟練者ならば相手を何もさせずに倒しきる事が可能。
ただしそれ以外の性能については一芸に秀でるというほどの尖ったものが少ないため、読みあいやキャラ対策などで固めを凌がれてしまうと力負けする事も少なくない。

【容姿】

容姿は銀髪のボブカットに、もみあげ辺りからリボンで三つ編みを結っているのが特徴。
またメイドということもあって、東方キャラの中では珍しくモブ(妖精メイド)と恰好が同じ。
一応袖にRed Magic(レミリアのスペカ)やエプロンにローマ数字(時計のイメージ)といった彼女用のメイド服はあるようだ。

身長は妖々夢までのキャラの中で美鈴同様高い部類に入る。

【性格】

性格は一言でいうと天然。プレイ中はもちろん、漫画でも周りがあきれることがあるほど天然。
だが、二次創作では二つ名に引っ張られてか、クールビューティな性格になっていることが多い。一応鋭い部分もあるので間違いではないが。

レミリア相手でも思わず「どこでそんな話聞いたの?」みたいなタメ口のツッコミをしたことがある。

【能力】

◆時間を操る程度の能力
世界の時間を止めたり物体の時間を早めたり緩めたりできる便利能力。
咲夜は主に時間を止めている間に家事を済ませたり休息をとったりする目的で使用している。
ただし蓬莱山 輝夜のように時間を戻すことだけはできない。

自分以外の時間を極限まで遅らせたり完全に停止させることで、他者からは咲夜が光速を超えた速度で行動してるという感じになっているのが公式での解釈である。輝夜の場合は完全な停止ではない為、移動速度換算だと咲夜が最も速いことになる。
ようするに真の幻想郷最速称号持ち。
なお茨歌仙第35話で自身の能力について霊夢へ説明した際に「他人の時間の進みを止めるような器用なことは出来ないわ」とも語っていたが、
スペルカードの時計「ルナダイアル」は“時間停止領域を込めた時計を投げ命中した敵の時間を止め一方的に攻撃が可能な状態にしてしまう”
と解説されておりこれに関しては真っ赤な嘘である。
儚月抄第6話では短時間で作ったヴィンテージ物でレミリアやパチュリーと乾杯しており、やはり自分以外の時間も能力の対象にしている。

また時間を操る能力は空間を操る能力も兼ねていて、空間も多少いじることが出来る。
彼女はこの能力を使い、紅魔館のあちこちの空間を拡張している。
故に紅魔館は見た目以上に中がかなり広い。
時符「トンネルエフェクト」やデフレーションワールドでは時空に干渉して、投げたナイフの過去と未来を発現させる芸当まで披露している。

儚月抄では綿月 依姫を最も警戒させており、能力としてのポテンシャルの高さが窺い知れる。

総合的に本来なら神や大妖怪が持つような強力な能力で、それらを相手にしてもそのまま通用してしまうので人間としては完全に規格外である。デメリットなども特にないようである。
~程度の能力という概念の初期に考案されたキャラな上に能力を多用するタイプなので少々バランスブレイク気味なところがある。

とは言え、空間や時空に作用させる能力の時点で仙術の一種であるらしく、仙人である豊聡耳 神子は輝夜の永遠の能力を解除できる為、恐らくこちらも解除できてしまう。
神霊廟で自機だったらピンチだったかもしれない。
なぜ只の人間である咲夜が仙術の一種を習得してるのかは分からないが出生に関係があるのかもしれない。

また、ナイフ投げも得意であり、その技術は二十間離れた場所にいる、頭上に林檎を載せた妖精メイドの額に命中させるほど。
ナイフの腕は料理の腕に比例するらしく料理もかなり得意。
この投げナイフを弾幕として使用している(ルール的には投げつけられればそれでいいため)。
我々の目には一瞬でナイフの弾幕が現れることになるが、咲夜からすれば止めている間にせっせとナイフを設置するという作業を黙々とこなしているのだ。
ナイフには数に限りがあるため投げ切ると時間を止めて回収しているらしい。
料理の腕前は、他の料理ができるキャラからも称賛される程のレベルである。

【出生】

神主曰く、幻想郷の生まれではないとの事。どうやって博麗大結界を越えて来たのか謎である。
求聞史紀において阿求は、彼女が元は吸血鬼ハンターだったのではと述べているが推測の域を出ない。
八意永琳は彼女を見た時かなり驚いた反応をしたため、
一時期、永琳と咲夜は過去に接点があったのではないかと話題になった。
しかし、両者の関係に対する設定が公式に神主から語られることはなく、
その後永琳が咲夜に対して「誰?」と言っていることから二次設定の域を出ていない。
東方儚月抄』が上記の設定のヒントになるとかなんとか言われていたけどそんなことは無かったぜ!!
というより儚月抄のせいで永琳の勘違い説まで浮上してきた。

ちなみに十六夜咲夜という名前はレミリアが与えたもので本名は不明。
由来は満月説が有力(咲夜を昨夜に漢字を変えて、十六夜の昨夜なのだから十五夜。つまり満月を示す)。
お嬢様にしてはまともなネーミングセンスである。



【二次創作】

カップリングは、レミリア、美鈴、魔理沙アリス妖夢、等々。

レミリアにベタボレしており彼女を見て鼻血を流したりする変態キャラにされたりしている。

またよく脱がされる。王様ゲームなどで

よく彼女はパッド長などと呼ばれるが、これは登場作品ごとに胸のサイズが違うため生まれた二次設定である*1
この設定は凄く嫌悪するひともいるため使い所に注意。
さすがに年月が経って原作未プレイも増えネタとして風化、というか知らない人も多い。

能力の得体の知れなさから妖怪や悪魔の類と勘違いされることが多い。
本編でもレミリアとセットで悪魔扱いされたことがあったりする。
確かにそこらの妖怪よりも妖怪らしく見えなくもない。

バトル物だとチート能力持ちの人間キャラなので霊夢のライバル枠としてよく使われる。
真剣勝負だと互角という扱いが多い。

神主のジョジョ好きによって生み出された。そこから、ある程度こじつけてしまう事も可能なため、一部では結構ネタを見かける事も。
MUGENにて、萃の咲夜にスタンド能力を備えたキャラも誕生している。

出身が謎(紅魔のメンバー自体過去設定は特にない)、月との関係性、自機、チート能力と二次創作し甲斐があるキャラのようで、
シリアスやバトルでも登場が非常に多い。

  • 月からの使者の生き残り説
輝夜と永琳が月からの使者を殺害し逃亡した際、その殺害された月の使者の中に生き残りがいて、それが咲夜であるという説がある。
その説の根拠としては、
  • 輝夜との能力の類似
  • 咲夜と初対面時の永琳の反応
この二点に説明がつく。

さらに、求聞史紀に「何百年も昔の人間の様に感じる」という記述がある。
月の民は基本的に年を取らないので、昔は月で数百年程生きていてもなんら不思議ではない。
(現在は穢れた地上に長く住んでいる為、既に不老の体は失われていると思われる)

  • レミリアの能力の説明の好例
月の民だった咲夜が現在は吸血鬼のメイドをしている。
それは「竹取物語」のキャラクターが「ブラム・ストーカー」に登場するようなもので(宗教違うってレベルじゃねーぞ)、
それこそ運命を無理矢理ねじ曲げたりでもしない限り起こり得ない事でありそれがレミリアの能力の本質で、
咲夜はその「運命改竄能力」の典型的な例であるという説。

といったものが挙げられる。
だがいずれも推測の域を出ず、各々の想像に委ねるしか無いのが現状である。

紺珠伝で登場した稀神 サグメ純狐も交えて考察している人もいる。

「地獄だなんて、魔界より怖くない」という発言もしているため魔界人説なんてのもあったりする。
さすがに妖々夢のときの発言なので今もその伏線が残っているのかは正直怪しいが。

間違っても「これが公式意見」「これが真実」と思い込んでドヤ顔で語ったり暴れたりしてはいけない。


【余談】

なお、公式ではないものの東方Wikiでの人気投票では毎回TOP5以内で、第1位を経験したこともある。
第5回東方ニコ童祭の東方人気投票キャラクター部門でも第6位と、やはり人気は高い。

黄昏作品以外では、『花映塚』以降長らく自機キャラからは外されており、
近年の作品の準レギュラーである早苗や、咲夜と同じ永夜自機で『神霊廟』で自機復帰した妖夢にバカにされるネタなどもしばしば見られた。

遊戯王の闇遊戯風に言えば「咲夜さん!う、うわあああああ!」と全国のファンは言っただろう。

しかし、『東方輝針城』で自機復帰が公表され、8年振りのSTG自機復帰が叶った。その瀟洒な姿を久々に見ることができた。ファンはこれで満足するしかねぇ!

余談だがゲームの地獄の異変ではもちろん登場しなかったが同人アニメ「幻想万華鏡」では地獄の異変解決後に美鈴、フラン、レミリア、チルノ、妖夢と共にカメオ出演してる。ただそのシーン刺激が強いので注意。あと、幻想万華鏡の項目誰か立てるのお願いいたします。






追記修正お願いします。

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