プロボクシングの世界チャンピオン3人を育て、今月1日に85歳で亡くなった三迫ジムの三迫仁志名誉会長の追悼10カウントゴングが、8日の後楽園ホール大会でのメインイベント・東洋太平洋スーパーバンタム級タイトルマッチの前に鳴らされることになった。同王者・勅使河原弘晶は、三迫名誉会長の弟子で元WBA、WBC世界スーパーウエルター級王者・輪島功一さんが会長を務める輪島功一スポーツの所属。大森将平(ウォズ)を相手に2度目の防衛を目指す。
また、セミファイナルは当初、三迫ジムの王者・堀川謙一が大保龍斗(横浜さくら)の挑戦を受ける日本ライトフライ級タイトルマッチだったが、7日の前日計量に大保が体調不良のため姿を見せず、失格扱いとなった。ジム関係者によると、減量中に熱中症にかかったとみられる。この日午前には自宅から救急車で病院に搬送された。大保は計量に来るつもりで点滴も拒否していたそうだが、決められた時間までに計量と健康診断を受けることができなかった。
「大会長が作られたジムに所属し、亡くなられた時にチャンピオンでいたことは、一つの恩返しになったと思う」と話し、2度目の防衛に意欲を示していた堀川だったが、計量会場を出た後にタイトルマッチの中止が決定した。試合のなくなった堀川は、WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(27)=BMB=と2分×2ラウンドの公開スパーリングを行うことになった。