こんばんは。
人生最大の損を実現したイーブックについて、外しまくった根拠でも書いてみようと思います。
IRとのやりとりも出てきますが、私の記憶に基づくものであり、正しいとは限りません。
イーブックに注目したのは前回決算で4Qの売上が大きく伸びていたことと、ヤフーブック統合による効果でした。
前提としてあるのは、前期4Qからヤフーブックとイーブックの統合が始まり、順次統合サイトに顧客を送客し、ヤフーブックは4Q末で閉鎖ということです。
ここまでは多分見れば誰でも分かるので、なんとなくヤフーブックと統合して売上伸びたけど、利益出てないのはなんでだろうくらいの程度で、とりあえず問い合わせをすることにしました。
そこで分かったことは
電子書籍事業は配信と提供があり、配信は自社で販売した電子書籍、提供はヤフーブック経由で販売したサヤ抜き(厳密にはほんの少しJALもあり)ということでした。
ただよく見てみると、提供が600→376に減り配信が1832→2985に増えており、それまではそれほど変わらない推移をしていたことから、この増減がヤフーブックとの統合によるものと推測されました。
提供の減に対して配信の増加がこれだけある理由、提供の残が376あることについては、
・提供はサヤ抜きのため、配信になることで売上↑↑利益率↑になる
・ヤフーブックはイーブック以外からも提供を受けていており、統合サイトに移行した顧客はほぼ全てイーブックで配信するので、他社関与がほぼなくなる
・提供の残についてはまだ4Q時点では統合サイトに移行せずにヤフーブックで購入している顧客がいるため、それは提供でカウントしている
と推測される回答でした。
ここで生まれた仮説は、600あった提供が376にしか減っていないのに配信が1150増えた、ということは残りの提供がなくなる1Qにはさらに売上の増加が見込まれるのではないか?でした。
つまり4Q時点ではまだ統合サイトに移行した顧客より、旧ヤフーブックで購入した割合の方が大きく、完全統合になる1Qでは376ある提供がほぼなくなり、配信に転換されるのではないかという推測をしたのです。
この件についてIRに投げかけたところ、概ね相違ないと推測される回答でした。
提供におけるヤフーブックの割合については、提携前にあったわずかな提供にもヤフーブックが含まれているとのことから、JALはほんの僅かであり、600あった提供のうち550以上はヤフーブックであったと推測されました。
600→376に減る過程で1150の配信増があったことから、376→50に減る過程ではさらなる売上増加が見込め、概算すると売上は58億前後ではないか?と予想しました。
懸念としてはなんらかの形で顧客の先食いが行われており、ここから先は提供が減っても配信が増加しない可能性を考えましたが、IRはそれについて、先食い等は特になく、提供が行われている分についてはヤフーブックで購入されており、移行はヤフーIDさえあれば可能で、これまでの購入した書籍が移行できることからも顧客が移行しないことは考えにくいとのことでした。
会社予想19000を4分割すると4750であり、これに対して5500を超える数字は確かに会社予想との乖離はあるのですが、
短信の文言からもこれまで以上にブレが大きくなる要素があると書かれていることから、違和感はなしと判断しました。
ここ2年はかなり保守的予想であることからも、売上の予想は割と保守的に見て55億、これまでの認識にどこかしらの間違いがあったとしても最低50億はある可能性が高いと判断しました。
次に利益です。
冒頭にも添付したように、今期限界利益の増加は大きく発生するものの、費用を大きくかけますとなっており、広告ビジネスでもあることから容易な予想は不可能です。
また前期4Qは売上が大きく伸長してるものの、利益は赤字となっています。
過去は販管費および一般管理費の増減と、その下の主要項目の増減がほぼ合うのに対して、前期4Qは
広告費が大きく伸びているものの、それでは足りないレベルで大きく販管費および一般管理費が伸びていました。
834から1746に912増加したのに対して、下の4項目を合わせても316しか増えておらず、残りの600はなんなのかという疑問が生まれました。
ここについて問い合わせたところ、
下の4項目の増減を超えた分に関しては、これまでになかった費用が乗っており、継続するものもあるが、統合に伴うシステム移行費、本社引っ越しに伴う移転費などが大きいとのことでした。
そのほとんどは4Qに全て計上済とのニュアンスでしたので、統合に伴う広告増も加味すると、例年通りの広告費なら4Qはゆうに3億程度の利益が出ていたのではないか?
と予想しました。
ただおそらく1Q決算を見るに、外注費(利益按分)の割合が大きかったと思われます。
また利益は広告のかけ方で変わるものの、1Qは4Qに大きくかけたことから、例年通りの水準に落ち着くとのことでした。
一番懸念されるのは、統合により、売上は全てイーブック計上になるが、利益は按分されるとの記述でした。
ここに関しては両社上場企業であることから、片側の利益になるようなことではないとのことで、こればかりは蓋を開けて見なければ分かりませんでしたが、少なくとも統合前は他社がヤフーブックに提供していたことから、他社が得ていた利益をも両社で共有されるので、両社の合算した利益は増えるであろうことは間違いないと思っていました。
これらを総合した結果、決算予測としては
売上50〜60億
営利3億〜6億
と予想しました。
長くなったので割愛してるところもあります。
IRへの複数回の問い合わせは賛否あるかもしれませんが、当然IRのニュアンス等も変わることから、私自身、何度か電話し、その度に同じ回答を得たこと、また知り合い2名にも依頼し、その2人も私と同じ回答を得たこと、会社が決算後すぐに自社株買いをしていること、上記短信のブレの文言なども加味し、相当程度確度の高い予想だと思っていました。
IRの回答に対する依存度もありますが、数字に当てはめても違和感はなく、判断材料として加えました。
それゆえ結果を見たときの数字に対する落胆はありましたが、やるべきことをやった上で、答えを見る前の期待値は相当高いという結論は今も変わりませんので、お金が減ったこと以外、特になんとも思っていません。
ただ結果は事前予想と全く異なり、提供が予想通りの減少になったにもかかわらず、ほぼ配信が増えなかったこと、予想を遥かに上回る販管費および一般管理費にしめるヤフーへの外注費割合だったことは事実であり、事後問い合わせもしましたが、事前問い合わせとは180度違うニュアンスとなっており、答えも明確ではなく、残念でした。
決算を見るに、統合の際に相当程度移行しない顧客が発生した可能性、提供から配信への転換は先食いが発生していた可能性、そもそもヤフー側にメリットのある取引だった等、推測はいくらでもできますが、答えは分かりません。
ヤフーのバックアップを受けてここが中長期的な株価の底である可能性もあります。
とはいえ、私の、ヤフーにおける電子書籍事業を担い、統合によるインパクトある決算がここで出たならば、電子書籍セクターにおける主役化、時価総額300億円程度までは許容されるのではないかという予想は儚くも散りました。
私はPTSのストップ安と寄りの底値で損切りをしましたが、私にとっては最低レベルの決算であり、そもそも保守的予想のここが÷4の売上も行かなかったのは、移行における顧客離れが発生したのではないかとの懸念、また漫画村の影響はまだ反映されていないことから、通期未達の可能性もあると思っているので、売れたこと自体が有り難く、リバウンドしていますが気にしていません。
株において何があるかわからないというリスクを加味した上で、資産と同額までの勝負を上限としていますが、また似たようなチャンスがあれば勝負をしたいと思います。
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