帰国子女大学入試・合格体験記vol.17
| 伊藤ナナ。1987年愛知県生まれ。幼稚園時代に1年ほどイギリスに滞在し帰国。愛知県の桜丘高校へ進学するが、3ヵ月でイギリスのWispers School for Girlsへ単身留学。4年間で高校卒業資格を取得後帰国し、慶應義塾大学法学部政治学科へ進学。現在2年に在学中。 |
【慶応義塾大学法学部合格】
自分の特性を知り、最大限に活かす戦略的行動を取る
帰国子女の受験は、主に「現地での成績重視型」と「当日の試験結果重視型」に類型化できると思っています。私は試験になると胃が痛くなるような人間だったので、現地でよい成績を取ることに力を入れていました。
さらに、イギリスの大学へ進学することはほとんど考えていなかったので、とことん日本の大学が好みそうな経歴を重視しました。たとえば課外活動ですが、イギリスの大学から評価されやすい、参加そのもので評価する活動(合唱団への参加など)よりも、日本の大学が好みそうな、結果が客観的に数値化できる活動(部活動の大会出場など)を選択しました。
授業の科目は中学・高校課程共に選択できるのですが、その際にも文系科目と理系科目を混ぜることで、「帰国子女は英語しかできない」というイメージを払拭できるように努めました。と言うと、まるで自分の選好を無視したように見えますが、科目を自分の好みで固めると、嫌気がさしたときに逃げ場がなくなるので、ちょうど良かったと感じています。
さらに、イギリスの大学へ進学することはほとんど考えていなかったので、とことん日本の大学が好みそうな経歴を重視しました。たとえば課外活動ですが、イギリスの大学から評価されやすい、参加そのもので評価する活動(合唱団への参加など)よりも、日本の大学が好みそうな、結果が客観的に数値化できる活動(部活動の大会出場など)を選択しました。
授業の科目は中学・高校課程共に選択できるのですが、その際にも文系科目と理系科目を混ぜることで、「帰国子女は英語しかできない」というイメージを払拭できるように努めました。と言うと、まるで自分の選好を無視したように見えますが、科目を自分の好みで固めると、嫌気がさしたときに逃げ場がなくなるので、ちょうど良かったと感じています。
嫌いな科目にどれだけチャレンジできたかで、自信がつく
私は数学が大嫌いで、日本の高校にいた頃は、全国模試で偏差値30を叩き出す有様。イギリスで「アジア人のくせに数学が出来ないんだね」と言われるのが悔しくて、日本からチャート式(黄色と青)を持ちこんで、1ヵ月で2冊こなしました。
1日中向かい合って解き続けたら、「理解する」ことがとても楽しくなりました。科目としての伸びだけでなく、論理的思考に頭が慣れたので、日本で小論文対策を行ったときにも役立ちました。
また、「あんなに嫌いなものに立ち向かったんだから」と、得意科目に対してもさらなる向上を目指せました。特に、記述問題が多いイギリスの教育システムでは、論理的思考は必須。数学に引っ張られるように、他の成績も伸び始め、最終学年次には内申平均5.0を叩き出せました。
1日中向かい合って解き続けたら、「理解する」ことがとても楽しくなりました。科目としての伸びだけでなく、論理的思考に頭が慣れたので、日本で小論文対策を行ったときにも役立ちました。
また、「あんなに嫌いなものに立ち向かったんだから」と、得意科目に対してもさらなる向上を目指せました。特に、記述問題が多いイギリスの教育システムでは、論理的思考は必須。数学に引っ張られるように、他の成績も伸び始め、最終学年次には内申平均5.0を叩き出せました。
慶應義塾大学試験対策
慶應義塾大学法学部だけのAO入試であるFIT入試も併願していたために、他の受験生とは異なり、小論文も気が抜けない分野でした。論理的思考はパスしていたので、文体、適切な日本語の使用、そして、根拠として使う知識を増やすことに専ら時間を割きました。
具体的には、志望した政治学科関連の著作を読み漁りました。「大学に入学したければ、大学に入学してから学ぶことをやればいいや」という安直な発想で、国際政治関連の古典を押さえました。これをやっておくと、小論文で文献を引用できるだけでなく、面接でも知識をアピールできます。
また、同じ分野を探れば、必ず自分が志望する大学の教授が出てくるので、その教授の著作も読んでおくと、面接官がその教授だったとしても安心して話をすることができます。
帰国生入試の面接では「この面接が終わったら何する予定?」などと、全く学問的な質問はありませんでしたが、入学後にゼミや取る授業を選択する場面で大いに活用できているので、プラマイ、プラだと思っています。
このように、計画的に戦略を練ることが現地成績優先型大学の受験対策では欠かせませんが、まずは自分の特性を認識することで大学選びも含めて受験が楽になりますので、帰国数年前からぜひ自己分析を始めることをお勧めします。
Wispers School for Girls :
http://www.wispers.org.uk/
具体的には、志望した政治学科関連の著作を読み漁りました。「大学に入学したければ、大学に入学してから学ぶことをやればいいや」という安直な発想で、国際政治関連の古典を押さえました。これをやっておくと、小論文で文献を引用できるだけでなく、面接でも知識をアピールできます。
また、同じ分野を探れば、必ず自分が志望する大学の教授が出てくるので、その教授の著作も読んでおくと、面接官がその教授だったとしても安心して話をすることができます。
帰国生入試の面接では「この面接が終わったら何する予定?」などと、全く学問的な質問はありませんでしたが、入学後にゼミや取る授業を選択する場面で大いに活用できているので、プラマイ、プラだと思っています。
このように、計画的に戦略を練ることが現地成績優先型大学の受験対策では欠かせませんが、まずは自分の特性を認識することで大学選びも含めて受験が楽になりますので、帰国数年前からぜひ自己分析を始めることをお勧めします。
Wispers School for Girls :
http://www.wispers.org.uk/