今年1月の世界初挑戦で判定負けしたボクシングのWBOスーパーウエルター級11位、井上岳志(29)=ワールドスポーツ=が3日、東京・後楽園ホールでWBOアジアパシフィック同級王座決定戦を行い、コムサン・ポンセーン(タイ)に2回2分24秒KOで再起戦を飾った。初回からジャブでペースを握り、最後は強烈な左ボディーで10カウントを聞かせる圧勝だった。
「序盤は距離をとるつもりだったが、相手の息が上がっていたので仕掛けた。課題は多いが、これで世界ランクも上がると思うので(今後の展開が)楽しみです」と井上。1月の世界戦で現在33戦全勝(26KO)のスター王者ムンギア(メキシコ)に最後まで食い下がって評価を上げた男が、また世界へのステップを上がり始めた。 (藤本敏和)