誉・杉本「相手が強いと燃える」　開幕試合は攻めの投球で

　開幕試合で八戸学院光星（青森）と対戦する誉（愛知）は、大阪府河南町の大阪学芸高グラウンドで練習し、先発予定の左腕・杉本恭一投手（３年）が強打の相手封じに自信を見せた。

　どんなに強打の相手でも、ひるむことはない。むしろ、楽しみにしているようだ。初戦の先発が予想される誉の杉本は「相手が強いと燃える」とキッパリ。この日はブルペンで２０球ほど投げた後、シート打撃に登板した。「内容は良かった。体はバッチリ。疲れはない」と好感触をつかんだ。

　相手の八戸学院光星は、２度の準優勝を誇る強敵。青森大会で１試合平均１２得点を挙げた強力打線が売りだ。それでも、スタメンに左打者が６人並ぶだけに、左腕の杉本にはくみしやすい相手と言える。３日の組み合わせ抽選会後、宿舎で青森大会決勝の映像をチェック。「いい打者が並んでいるけど、左打者は得意なので自分が有利。逃げずに攻める投球をしたい」と言葉に力を込めた。

　昨秋はエースナンバーを背負ったが、春に左肘を剥離骨折して離脱。そのため、今夏は背番号１０を付けているが、愛知大会でも、８試合中７試合に先発するなど、エース格として甲子園に導いた。

　直球の最速は１３４キロ。アベレージでは１２０キロ台と決して速くはないが、昨秋の県大会後のオフシーズンに、球の出どころが見えにくいフォームを追求。「１５０キロを投げれば勝てる、というわけではない」と打者の打ちづらさにこだわり、新フォームを習得した。

　愛知大会での完投は、準々決勝の星城戦のみ。背番号１の右腕、山口との継投で勝ち上がってきた。「負けている状態で交代すると士気が下がる。リードして渡したい」と杉本。全力投球で、勝ちパターンにつなぐつもりだ。　（麻生和男）