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【社会】

表現の自由は存在するのか 少女像展示中止 会場近くで抗議デモ

「あいちトリエンナーレ2019」のチケット売り場に掲示された、企画「表現の不自由展・その後」の中止を知らせる案内=4日、名古屋市の愛知芸術文化センターで

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 愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で、元従軍慰安婦を象徴した「平和の少女像」などの展示が3日を最後に中止されたのを受け、会場の愛知県美術館(名古屋市)では4日、中止が案内され、展示スペースは仕切りで閉ざされた。来場者からは残念がる声も上がった。 

 実行委員会は三日、「平和の少女像」展示を含む企画「表現の不自由展・その後」が「テロや脅迫ともとれる抗議があり、安全な運営が危ぶまれる状況だ」(大村秀章知事)として開催中止を決めた。

 四日は終日、企画の全作品を展示するスペースの出入り口が開かず、チケット売り場などに企画の中止を知らせる案内が掲示された。関係者によると、作品はそのまま置かれているという。

 来場した愛知県尾張旭市の無職中垣晴男さん(73)は「中止は残念。少女像の実物を見て考えたかった」と語った。

 同県豊川市の五十代女性は「国民感情として少女像をここに置くのはいかがなものかと思う。中止は賛成」と話した。

 国際芸術祭の会期は八月一日から十月十四日までの七十五日間。企画の展示は三日間だけで終わった。

 

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