ウィップスネード動物園
Whipsnade Wildlife Park


報告者は 赤見理恵&赤見朋晃

訪れた日は2004年6月4日です。



ゲートです


こちらは車用のゲート。

ここウィップスネード動物園は、ロンドン動物園を含むロンドン動物学協会が運営する郊外型の動物園です。言わば東京都の上野動物園と多摩動物公園のような関係。 郊外型ということで、とにかく広いので有名です。

その広さゆえ、追加料金£11で車で園内に入ることができます。通常の園路(小道を除く)も車で走れ、どこでも好きなところに停めて動物を見られます。せっかくだから体験しない手は無い!!ということで、大人2名、車1台で入園しました。

■駐車しては見学。駐車しては、、、
園路を車で走って、良さそうな場所に適当に駐車して動物を見る。なんだかとーっても不思議な体験でした。

車を停めて、ぶらぶら歩いています

くつろぐレイヨウと野生のカモたち
園内には徒歩だけの通路と、車でしか通れない通路があって、車でしか通れない通路は8種ほどの偶蹄類が放し飼いになっていました。

■やっぱり広い!
車で入ったから良かったものの、やっぱり広い、、、、。どこまで続くのかわからない草原。向こうに見えるのはオリックスかな?何かな?という感じで、双眼鏡が欲しいくらい。でも場所によってはフェンス沿いのすっごく近くに動物が来ていることがあって、「どこにいるんだろうと遠くを見ていたら真下にいた」ってなこともありました。

あら、
こんな近くに、、、

こんなに広いです。


のどかに草を食むシロサイと、草原の向こうでくつろぐオリックス。絵になるでしょ?

ただ、「桁違いに広い」と聞いていましたが、マーウェルとは桁が同じ(って言うのかな?)な気がします。マーウェルより広いですけど、がんばれば歩いてまわれる程度です。

■チンプの新しい展示

広々とした島状の屋外放飼場

2004年春にチンパンジーの新展示がオープンしたそうです。室内、檻状の屋外、島状の屋外と3つの放飼場があり、今日は檻状の放飼場にオトナオス3、オトナメス3、1,2歳のコドモ1が出ていました。島状の屋外はまだ造成しているみたい。


檻状の屋外放飼場

檻状の放飼場はなかなか面白い創りでした。あまり高さはないんですが、天井から1メートルほどが三角形の格子状になっていて、そこをチンプたちは利用できるのです。天井には直径20㎝ほどのジュースの氷が置かれていて、みんな天井についている格子に座って凍ったジュースを一生懸命なめていました。


こんな金属板が
10個ほど隠されています

周囲にはいろいろな仕掛けもありました。金属板の凹凸に紙をこすり付けてトレースするゲームのラリーがあって、ちょっとした林の中にチンパンジーの生活した跡や、研究者のフィールドノートが残されている場所をまわっていくというものは、なかなか面白かったです。

■ボランティアさんの解説がんばれ!

原稿を読むボランティアさん

1日に何回かあるAnimal Talkの時間。ブラウンベアーとチンプのものに参加してみましたが、どちらもなんとボランティアさんがマイク片手に解説していました。どちらの解説の時間も、少し前にキーパーさんが少し餌をまくので、解説中は動物は活発に活動しています。でもちょっとがっかりだったのは、ボランティアさんがメモを棒読みで、一般的な解説しか聞けなかったこと。チンプの解説に至っては、肩から掛けるマイクを逆向きに持っていたために、チンプを見ている人にはほとんど声が届かないという状況でした。せっかく動物舎前で動物が動いているときに解説するんだから、もっとがんばってほしいです。

■Birds in the World

こんなオープンな会場です

がっかりだったAnimal Talkに対して、とってもよかったのが鳥類のショー「Birds in the World」です。半円形のスタジアム形式になった会場で、風切り羽を切っていない鳥たちを飛ばしながら解説します。


トークも絶妙なトレーナーさん

はじめに5羽のコンゴウインコが登場して、トレーナーと会話(のようなもの)を交わしたり、ペット需要のために個体数が激減していることをコミカルな劇仕立てで紹介したりしました。


頭上をコンゴウインコが飛びます

捕まえられ、狭いケージに押し込められて長い時間輸送されると、死んでしまう個体もたくさんいます。という解説で「死んだフリ」。やっぱり自由に飛んでいるのが一番!ということで、5羽のコンゴウインコが観客の頭上をかすめながら優雅に飛ぶ姿は、なかなか感動モノでした。その後も、ハクトウワシ、ハヤブサ、そしてニワトリなんかも登場。それぞれの飛び方や飛ぶ早さ、そして個体の名前や年齢、性格、トレーニングの方法なども教えてくれて、とっても面白いイベントでした。

■良い立地

ペンギンの放飼場の向こうは
広々とした田園風景

狙ってか図らずか、動物園の周囲は美しい田園風景で、少し高台の動物園から見渡す景色は最高です。借景になっている放飼場では、背景に広々とした景色が広がります。

全体的に、動物も人間も密度が低く、選択肢も多くて、とても面白かったです。歩くのがイヤな人は車を利用してもよいですし、中心部には室内型の小動物の展示などもあるので、徒歩で来園して、中心部だけ楽しむこともできます。人ごみが嫌いな人は、広い芝生でピクニックもできます。気ままに一日過ごせる動物園でした。

ウィップスネード動物園の公式サイトはこちら↓
http://www.zsl.org/whipsnade/

 


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