書くと言ってから一ヶ月程空いてしまったけど、1st mini album「WEAKNESS」より、今日は「Othello」の話を。
「WEAKNESS」の中では一番最後に出来た楽曲で、曲順的にも一番最後に収録されている。
そもそもこの「WEAKNESS」は個人的に再起を図ったというか、要は悔いのないように作って、そしてこれを以って跳ねるんだという気持ちをありったけに抱いて作った。
これを逃したら多くの人に聴いてもらえるチャンスはしばらく来ないし、何ならもう2度とないだろうとまで思っていた。
という気持ちが強いのもあったから、制作が決まって収録曲を決めるまでの2週間に20曲ほど書いた。
才能ある奴っぽくてあんまり言いたか無いけど、最早あれは作るというか産んでいた。
只、最初の方で物凄く馬力を出し過ぎて最後の5日ほどはガス欠状態で。
放心している身体で一日中ギターを弾きながらフェンフェンフェンフェンと鼻歌とも歌ともいえない声で歌っては駄目だと言って頭を抱えていた。
そんな事が2日程続いて、今日も駄目かなと思いながらギターをスタンドに立てかけた瞬間にこの楽曲のサビのメロディとイントロのリフが浮かんで、あからさまに自分の好きなメロディ過ぎて喜びながらボイスメモに録音して膨らましていった。
数日後にこの曲を含めた6曲を収録したいという旨を伝えて無事決定し、どんな歌詞を書こうかと考えている頃に、19の時に付き合っていた人とご飯へ行った。
会うのが1年振りで、それもあってお互いの近況報告をし合ってると、最近病院に原因不明で倒れて運ばれたとその子が言い出した。
その話をし始めた段階でお酒を2杯程飲んでいて、「そんな状況でお酒とか大丈夫?」と聞くと「多分」と返ってきた。
積もる話もあって、その日は朝まで色々話した。
帰って来て、夜にバイトへ向かっていると「頭が死ぬ程痛い」と連絡が来た。
「大丈夫?と返して働き出して、二時間後に携帯を見るも既読が付いておらず、もう一度「大丈夫?」と送った。
昨日の夜に聞いた病院の話もあるから心配で、その後一時間毎に何かと理由をつけて携帯を見に行くも既読がつかず、倒れてるんじゃないかとか最悪の事態ばかり想定してしまって、結局退勤後にその子の家へ向かった。
到着して、そもそも居るか分からないし、出るかも分からないけどインターホンを押すとすんなりその子が出てきて「何で来たの?」と聞かれた。
単純に二日酔いで吐いたりしてたから人に会いたくなかったらしい。
とは言え終電で向かったから帰るにも術が無く、まだ治っていないと聞いたから欲しいものを聞いてコンビニでそれらを買って来て、家の中でなるべく居ない体を装おうと朝まで息を潜めながら眠った。
その後家に帰って来て、起きてから「体調どう?」と送るもやはり一向に連絡はつかず、その日はライブを観に行て、その脚で夜行バスで地元に向かう予定だったので荷造りをして会場へ向かった。
ライブを観終えて携帯を見るとまだ既読すらついておらず、Twitterでも繋がっていたので何か言ってないかと見に行ったらブロックされていて、何があったんだと気になって、気持ち悪いのは承知の上でログアウトして見にいくと、「弱っている時に優しくしてくる人は卑怯だ」とだけ呟かれていた。
じゃあどうすれば良かったのか。
今となっては会いたくないけど話したかったのかなとか思えるけど、当時は本気で分からなかった。
昔とは言え付き合っていて、こんな自分と付き合ってくれるというのが信じ難い反面とても嬉しかったし、正解不正解が曖昧な人との付き合い方や話し方がやんわりと「合ってる」と言ってもらえたような気になって安心した事もあった。
そんな気持ちを与えてくれた人に今度は天変地異さながらの勢いで、肯定出来ていたあらゆる事を「No」とひっくり返されていくような感覚だった。
そして馬鹿馬鹿しいけど、その子が好きだと言っていた音楽や著名人を見かける度に心が萎むというか、吸い込む空気が一つ分減って呼吸に休符が入り苦しくなる事も続いた。
坂口健太郎と向井太一は一時俺にとって凶器だった。
今はもう大丈夫だけど。
そういう話を友達にすると、皆優しいから自分以上に怒ってくれたりするんだけど、悪く言って欲しくて言った訳じゃなくて、自分の中でどうも処理できないから吐き出したってだけで、その子にも友達にも悪い事をしてしまっているなと悩む事もあったり。
色んな事の見え方がきっかけ一つでひっくり返ってく様は正しくオセロそのもので、そのタイトルを元に歌詞を書いていった。
凄く疲れながら書いたけど、色々超えた今となっては凄く良い曲だなと思いながら聴けている。
ライブで映えるようにという理由で敢えてビデオを作ってなかったり、調べてすぐには知ってもらえる楽曲ではないけど、いつかビデオとか何らかの形でより色んな人に知ってもらえるように出来ればなと思っている。
これで「WEAKNESS」と「WITNES」のセルフライナーノーツはお終い。
個人的にはこの2枚で1枚のアルバムが出来上がり、そこに来年発売の「WINDNESS」を加えて一つのライブが出来上がると思っている。
色んなイメージを膨らませながら、楽しんでもらえればと思う。
今は今でそのまた先の事を浮かべながら色々やっているし、お知らせする事も増えていくだろうけど、宜しくです。
Ghost like girlfriendは良いぞ。
2018.12.15.PM20:22