円地文子作家えんちふみこ
昭和を代表する女流作家・円地文子。家や夫に縛られ過ごした女の一生を、坂を登り続ける苦しみにたとえて描いた代表作「女坂」など、女の心の奥に潜む業や執念を追求した作家である。高名な国語学者の家庭に育った円地は、10代後半から演劇に興味を持ち戯曲を書き始め、23歳の時に劇作家としてデビューを果たした。その後小説に転じたもののなかなか世間に認められず苦しい日々が続いた。そして30代に片方の乳房を切除、40代には子宮摘出という大病を患ってしまう。しかし円地はこの辛い経験を通じて女性を鋭く見る目を養い、作家としての才能を開花させる。昭和28年「ひもじい月日」で女流文学者賞を受賞。その後も次々と襲う病魔と闘いながら意欲作を発表し続けた。創作へのあくなく情熱。作家としての女坂を、登り続けた半生が語られる。
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